【猫が血尿をした!】原因と対処法、ストレスと言われたらどうする?

キャットフード博士
ここでは猫の血尿について詳しくご紹介します。
「原因」や「元気がある時はどうしたらよいのか?」など良くある質問についてまとめました。
加奈子
他にも病院で「ストレス」って言われた時の対処法や、嘔吐や頻尿が見られる時の対応、猫が血尿をした時に考えられるあらゆるパターンを想定してまとめてあるわ。
小太郎
うん、博士がね。
加奈子ちゃん、博士がまとめてくれたんだにゃ。
一通り答えられる内容になってるから、飼い猫が血尿をしていて心配な人は目次だけでもチェックしてみるにゃ!

 

【元気はある?】血尿の原因(病気)と病院にいくべきサイン

ここからは血尿の原因となる病気についてまとめました。本来は下記に膀胱炎も含まれますが、膀胱炎については「猫の膀胱炎に効く薬やフードは?血尿が出たら病院に行った方がいい?」でまとめてあるのでそちらを参考にして下さい。

 

猫下部尿路疾患(FLUTD)

以前は「猫泌尿器症候群(FUS)」とも呼ばれていましたが、現在では「猫下部尿路疾患(FLUTD)」ので統一されてきています。膀胱及び尿道での結石や炎症の総称です。膀胱炎・膀胱結石・尿道結石などが含まれます。上部尿路となると「腎臓」と腎臓と膀胱をつなぐ「尿管」のことを刺します。

 

膀胱や尿道に結石ができることで排尿時に痛みが生じ、頻尿・血尿・トイレにいく回数が増えるといった症状が出ます。症状が悪化するとおしっこがうまく排尿できなくなり急性腎不全や尿毒症を起こし、最悪の場合はショック死するケースもあります。子猫の内は結石ができることは稀で、血尿が出る場合は膀胱炎の可能性が高いです。

 

結石は主に2種類で1~6歳に多い「ストルバイト結石(尿がアルカリに傾くと結石化)」と、高齢猫に多い「シュウ酸カルシウム結石(尿が酸性に傾くと結石化)」に分かれます。ストルバイトは療法食で溶かすことができますが、シュウ酸カルシウムは一度結晶化すると療法食で溶かすことは出来ません。(尿と一緒に排泄するか外科手術で取り除く)主な症状としては「3 子猫が血尿をしたらチェックすべきポイント」を参考にして下さい。

 

門脈対循環シャント

「シャント」という異常な血管のせいで肝臓が本来の機能を果たせずに解毒前の血液が全身に巡ってしまう病気で、先天性の場合は奇形が原因と考えられており1歳未満で後発します。後天性の場合は肝硬変や慢性肝炎などの基礎疾患が原因で胃腸と肝臓の間で異常な血圧上昇が原因で発症します。

 

主な症状は発育不全・体重減少・食欲不振・嘔吐・水を大量に飲む・ふらつき・けいれん・昏睡・よだれが多い・尿結石・血尿・頻尿・おしっこに行く回数が多いなどがあります。

 

膀胱がん

膀胱に発生する腫瘍が原因でほとんどが悪性です。膀胱炎と症状が似ており、発見が遅れることが多く、気づいた時には重症化していることが多い病気です。膀胱炎の症状が長期化したり慢性化している場合、セカンドオピニオンも検討してあげて下さい。

 

血小板減少症

原因は多岐に渡りますが、血小板が減少することで粘膜からの点状の出血や傷口の出血が止まらない・血尿・血便・鼻血などの症状が現れます。感染症や腫瘍が原因となることもあるので定期的なワクチンで少しでもリスクを減らすしかありません。血尿以外の症状が特徴的なので異常に気付きやすい病気です。

 

玉ねぎ中毒(溶血性貧血)

ねぎ類に含まれるアリルプロピルジスルファイドという物質が血液中の赤血球を壊してしまう為、全身に酸素が行きわたらなくなり、酸欠状態になってしまいます。「貧血」とは書かれていますが、実際に起こる症状としてはは酸欠に似た症状が多いです。

 

症状は呼吸困難・口の粘膜が白くなる(チアノーゼ)・黄疸・元気がない・運動を嫌う・食欲不振・おしっこの色が赤茶色になる。

 

熱中症(熱射病・日射病)

夏場の外出時に閉め切ったり稀に過剰な運動でも体温が上昇し熱中症にかかることがあります。度合いにもよりますが熱中症の場合、判断を誤ると短時間で死んでしまうこともある怖い病気です。車内や室内に放置する際には必ず温度調整を忘れないでください。

 

症状は人間と似ていますが、目が開かい・元気がない・ぐったりする・食欲不振・よだれが増える・嘔吐・呼吸が荒くなる・血尿・下痢・血便などがあいます。

 

血尿以外の症状で病院にいくべきサイン

  • おしっこが出ていない
  • 頻尿(出ても少量)

 

上記の場合は痛みが辛くておしっこができないか、結石が尿道に詰まってしまっていておしっこを出せない状態です。この状態が続くと本来はおしっこと一緒に排尿するはずの毒素が血液内に溶けだし、最悪はショック死する可能性もある尿毒症を起こします。その他の一般的な症状は「3 子猫が血尿をしたらチェックすべきポイント」を参考にしてみて下さい。

 

血尿が出ても元気でおしっこも普通に出ていれば様子を見ることもできますが(それでも2~3日中に検査に行くべきです)、上記のような症状も見られる場合は可能な限り早め(翌日朝一番または可能であれば夜間診療や時間外でも対応してくれるところを探す)に獣医の元へ連れていき受診しましょう。

 

血尿を「ストレス」と診断された場合の対処法

猫も人間同様にストレスが原因で血尿をする可能性はあります。ただ、獣医によっては「ストレス」という言葉を都合の良いように使っているケースもあります。2~6歳頃の若い猫に多い特発性(原因不明)膀胱炎の可能性もありますし、膀胱がんの可能性もあります。もし獣医の診断に納得いかない場合はセカンドオピニオンも検討して下さい。

 

血尿は泌尿器疾患以外でも出ることがあるのでセカンドオピニオンを受けることで、ただのストレスだと思っていたのがまったく予想していなかった病気が発覚することもあります。もちろんストレスの可能性もあるんですが、膀胱炎と尿結石でない場合、原因を追究する為にはより精度の高い検査が必要になります。

 

針を直接お腹に刺して採尿したりするので飼い主によっては嫌がるんですが、より詳しい検査をする為には必要な検査です。単に膀胱炎と尿結石の検査をしただけでストレスとして片づけるのではなく「現段階では分からないけど、こーゆー検査をしたら〇〇かどうか分かるかもしれない」と言ったアドバイスをしてくれる獣医を探してみましょう。

 

子猫が血尿をしたらチェックすべきポイント

  • トイレにいる時間が長い(1分以上)
  • トイレでおしっこの姿勢の時間が長い
  • 粗相(トイレ以外でおしっこをする)
  • おしっこが出ない
  • 足の付け根あたりを触ると嫌がる
  • トイレで鳴く
  • トイレに行く回数が増える
  • 陰部をしつように舐める
  • オシッコの跡を見るとキラキラしている
  • 水を飲む量が増える
  • 元気がない
  • 食欲不振
  • 発熱
  • 尿の色が濃い
  • 尿のにごり
  • 尿の臭いが濃くなる

 

子猫でも早い子は生後1ヵ月から血尿をする可能性があります。上記では膀胱炎や尿結石などの一般的によく見られる症状をまとめました。上記のような症状が見られる場合、膀胱炎や尿結石などを発症している可能性が高いので早めに受診しましょう。(子猫の場合、結石の可能性は低くほとんどが膀胱炎かストレス)

 

子猫の場合、ペットショップやブリーダーから家に迎えたばかり(ストレス)というケースや、家にきたばかりでトイレ環境に慣れていないといったケースもあります。「4 子猫がトイレを失敗する原因と対策」を参考にトイレ環境を見直してみて下さい。

 

【猫が血尿の他に頻尿や嘔吐もした!】どうしたらいいの?

血尿の他に嘔吐もしている場合、尿毒症や腎不全の可能性も考えられます。おしっこは出ているでしょうか?血尿と嘔吐が共通の原因(尿毒症や急性腎不全)のケースも考えられますし、別々(膀胱炎と誤飲)などのケースも考えられます。できるだけ早く病院に連れていき、いつから・何回くらい血尿や嘔吐をしているのか獣医に伝えて下さい。

 

また、頻尿は膀胱炎による痛みの可能性もありますが「1.1 血尿以外の症状で病院にいくべきサイン」で書いたようにあまり良い状態ではありません。血尿以外に頻尿や嘔吐といった症状がある場合はできるだけ早く受診しましょう。もし病院が閉まっている時間帯でも夜間やっている病院や、緊急で開けてくれる病院もあるので電話で相談してみましょう。

 

血尿の色から考えられる病気

  • 赤い尿:膀胱炎・尿結石・外傷・その他
  • 茶色(紅茶のような色):ネギ系を食べた・寄生虫

 

おしっこの色が赤い・鮮血が混じっているといった場合は膀胱炎や尿結石・外傷や腫瘍などが考えられます。外傷の場合は肛門付近に出血が見られるのでチェックしてみて下さい。特に外傷が見られない場合は血尿の可能性が高いです。オシッコの跡にキラキラ光るもの(結晶)が無いかもチェックしてみて下さい。

 

おしっこの色が茶色い場合は溶血などの病気が考えられます。外傷や自己免疫異常・寄生虫や遺伝など様々な原因で溶結を起こします。症状については「1.5 玉ねぎ中毒(溶血性貧血)」を参考にして下さい。どちらも場合によっては容態が急変することもあるので、できるだけ早く病院に連れていきましょう。

 

猫の血尿が治らない原因と対策

ここからは猫の血尿が治らない原因と対策についてまとめました。全体を通して効果が期待できるのは 飲水量を増やして排尿量・回数を増やす ことです。猫の尿はもともと濃くて結晶化し易いので飲水量を増やして膀胱内のおしっこの濃度を薄める、排尿量と回数を増やすことで結晶化する前に排尿させます。

 

もともと猫はあまり水を飲みません。「ウェットフード」を取り入れたり手作り食や鶏肉を茹でた汁で作った寒天など、水分が効率良く取れるように努力をしてみて下さい。

 

特発性膀胱炎の場合

特発性膀胱炎は尿検査をしても尿結石や膀胱炎が見られない場合に、原因不明の膀胱炎として付けられる名称です。現在考えられている原因としては肥満・血統・水分不足・ストレスなどが挙げられています。先に挙げた要因で思い当たるものがあれば、それの対策を進めます。

 

ストレスに関しては何に対してストレスを感じているのかを探る必要もあります。「4 子猫がトイレを失敗する原因と対策」や「【猫の多頭飼い】トイレ・餌のコツは?ケンカやストレスを防ぐ方法」などを参考に思い当たる要因を探すと同時に、ロイヤルカナンの「pHコントロール+CLT」やヒルズの「c/dマルチケアコンフォート」といった療法食を試してみましょう。

 

これらのキャットフードは心を安定させる「セロトニン」という物質の材料となるセロトニンという成分が加えられていて抗ストレス作用が期待できます。ヒルズ社の研究では症状の再発率を89%抑えたという報告があります。ただ、どちらも療法食なので獣医の指示のもとであげましょう。

 

原因となる炎症を治せていない

尿結石を発症した場合、療法食によって結石を溶かし尿道や膀胱からの出血を抑えるのが一般的です。但し、そもそも「なぜ結石が出来るのか?」というところにはあまり注目されません。尿結石の原因がそれまであげていたキャットフードの栄養バランスが偏っていた為であれば、療法食を続けるか今までよりもバランスの良い食事にすることで改善が期待できます。

 

ただ、元々は炎症が原因で尿pHが偏り結晶化していた場合、原因となる炎症を治さないことには結晶化を止められません。あくまで療法食によって結晶化したものを溶かしているだけで対症療法に過ぎないということです。炎症の原因もストレスや水分不足・排尿不足・細菌感染などが挙げられます。

 

細菌感染であれば抗生物質の投与で経過を見ることができますが、細菌や結石が見られない場合は上記の特発性の可能性が高いです。フェリウェイなどの猫が安心するフェロモン剤や適度なまたたびの使用などの他に、普段の生活の中でストレスを抱える要因がないかのチェックをしてあげましょう。

 

膀胱がんの可能性も考えてセカンドオピニオンを受ける

膀胱炎や尿結石の治療を続けているのに思うような効果が無い場合、そもそも原因が違っていることもあります。例えば怖いのが「膀胱がん」で、膀胱炎や尿結石と同じような症状が出る為、病気に気づくのが遅くなり手遅れになることがあります。若い猫だと進行も早いので治療の効果に疑問を感じたらセカンドオピニオンを受けてみて下さい。

 

猫の血尿は自然治癒するのか?その条件とは?

  • 寒さによる排尿量・回数の減少
  • 細菌性の膀胱炎
  • ストレス性の膀胱炎

 

例えば、冬の間は寒さから水を飲む量も減りますし運動量も減るのでおしっこの量や回数が減ります。それが原因で膀胱炎になっている場合、春~夏になって水を飲む量と排尿量が増えれば自然に治る可能性はあります。ただ、尿結石で血尿が出ている場合もあるので石の大きさを見る為にも検査を受けた方が良いです。(血尿の濃さにもよりますが素人判断は推奨しません)

 

人間でも多いですが、軽度の細菌性膀胱炎であればお水を良くのみおしっこを積極的にするようにすれば自然と治る可能性が高いです。ただ、血尿が出るレベルと考えると軽度というよりは中度~重度の可能性の方が高く、一度は検査を受けて獣医に自然治癒するレベルなのか確認することをおすすめします。

 

猫はストレスを抱えやすい動物と言われています。例えば、来客時に子供に執拗に構われた・外に出た時に外的や犬に追い回された・関節炎などで重度の痛みを抱えている・トイレが清潔に保たれていない・多頭飼いで気づかない間に他の猫からストレスを受けていたなど、原因は様々ですが特定のストレス要因が解消すれば血尿が改善するケースは考えられます。

 

猫が血尿をした場合の治療方法と費用

血尿をした時の費用に関しては「4 治療にかかる費用は?」を参考にして下さい。膀胱炎や尿結石であれば最大でも3万円程度あれば十分ですし、分割や後日支払いに応じてくれる病院がほとんどなので、「手持ちが無い」という理由で先延ばしにするのは得策ではありません。

 

治療方法は原因が膀胱炎なのか?尿結石なのか?中毒症状なのか?によって変わってきます。例えば、尿路結石であれば尿道からカテーテルを入れて尿路の洗浄します。結石が大きく尿路からの排泄が期待できない場合には外科手術で取り除くこともあります。

 

細菌性の膀胱炎であれば、原因となっている細菌を特定し効果のある抗生物質を投与して様子を見ます。中毒症状の場合には誤飲したものの除去や輸血、検査中心の内科治療(1~2週間)をしても良くならない場合は外科手術を行います。

 

雌猫が血尿をした時に考えられる病気は?病院には行った方がいい?

雌猫が血尿をした場合、可能性として高いのは膀胱炎です。雌猫は雄猫と比べて尿道が短いので細菌が膀胱まで進み炎症を起こしやすく、細菌性の膀胱炎にかかり易い傾向にあります。その変わり尿道が短いので雄猫と比べると尿道に結石が詰まり難く、尿道結石にはなり難いです。

 

ただ、あくまで雌と雄と比較した場合の話しなので必ず膀胱炎とは言えませんし、尿結石の可能性は十分にあります。外傷などで明らかな出血箇所が見られない場合は大事をとって病院に連れていくことをおすすめします。

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