ご飯を食べた後なんてみんなご飯の匂いするにゃ!
口の病気だけじゃなくて、体の病気でも口の匂いが臭くなることがあるにゃ。
でも「異常な臭い」っていうくらいだから、「スキンシップをしていて気になるレベル」っていう認識で良いのかしら?
【えっ⁉】子猫なのに口が臭い!考えられる3つの原因
- 食べカスが詰まっている
- ウイルスや細菌感染による口内炎
- 寄生虫による腸炎が原因で起こる口臭
本来、健康な子猫であればご飯の後に少しにおうことがあっても常に口が臭いということはありません。一番考えられるのが「歯の生えかわり時期」ですね、人間のように乳歯が抜けた後から永久歯が生えてくるわけではなく、乳歯の横から永久歯が生えてきて一時的に2枚歯の状態になります。
乳歯と永久歯の歯肉部分に隙間ができるのでどうしてもそこに食べカスが詰まり易く、それが原因で口臭を放っている可能性が高いです。通常であれば2枚歯の状態は1~2週間で、乳歯が抜ければ問題は解決しますがその間に歯肉炎などを起こす可能性もあります。
基本的に子猫の内は歯周病は少ないんですが歯の生え変わりを期に歯肉炎などを起こすことがあります。また、ウイルスや感染症が原因で口内炎や口臭を放つこともあるので、まずはウイルスや感染症の検査を受けましょう。ドライフードと比べるとウェットフードは食べカスが詰まり易いので口臭の原因になり易いです。これらを解決する為にはやはり歯磨きがベストです。
ただ、子猫が嫌がってどうしても歯磨きが上手くできないこともあります。まずは病院に連れていきワクチンや去勢のスケジュール相談と一緒に口腔内にトラブルが無いか検査しましょう。餌もドライフードに変えて「デンタルバイオ」というサプリメントが楽天やアマゾンで購入できます。
動物病院などで進められることが多いサプリメントで口コミ・評判も良いので検討してみて下さい。粒状なので仔猫だともしかしたら飲み込めないかもしれません。その場合は磨り潰したりして餌と混ぜながら与えてみて下さい。
猫の口が臭い原因は病気?
本来、健康な猫は食後に口臭がすることはあっても常に飼い主が気になるレベルで口臭がすることはありません。(無臭とまではいきませんが)ここでは猫の口が臭くなる原因や病気をまとめました。
ウイルスや細菌感染による口腔内トラブル
猫ウイルス性鼻気管炎(ヘルペス)や猫エイズウイルス感染症・猫白血病ウイルス感染症などのウイルスや細菌感染が原因で口内炎が起こると口臭の原因となります。子猫は特に注意が必要ですが、成猫になってからも猫エイズの発症や他の病気による免疫力の低下が原因で口内炎などの症状を起こします。
一度感染するとキャリア持ちとなり、普段はなんとも無いのに免疫が低下した時に症状が出るようになるので子猫の内からワクチンなどでしっかりと予防することが大切です。
歯周病
歯周病は歯垢や歯石が原因で歯肉や歯周辺組織の炎症を起こした状態です。歯石や歯垢が発生している段階で口臭はかなりきつくなります。炎症を起こしていれば痛みから「食欲不振」や「食べるのが遅い」といった異変にも気づくはずです。歯石化してしまうと歯磨きでは除去できません。
詳しくは「猫の虫歯」にまとめましたが歳を重ねるごとに発症リスクが上がります。また歯石の除去は全身麻酔が必要なので高齢になると行えません。子猫の内から歯磨きの習慣を付けておくのが良いでしょう。
口内炎
口内炎には大きく分けて「系統性口内炎」と「潰瘍性口内炎(原因不明)」があります。系統性口内炎については原因となるウイルスや細菌を抗生物質などで抑えたり猫の免疫力が戻れば口内炎も収まります。潰瘍性口内炎については代謝異常・栄養不足・免疫異常などが原因と言われていますが詳しい原因は分かっていません。
但し、歯周病から口内炎に発展するケースが多いようなのでやはり歯磨きによる歯周病予防が大切です。実際、潰瘍性口内炎が抜歯すると収まることがあることからも歯周病との関係性が深いように見えます。
慢性腸炎
口臭以外にも下痢・嘔吐・水を良く飲む・おしっこの量が増える・お腹がぐるぐる鳴っているといった症状が現れます。寄生虫や食物アレルギーなどが原因で大腸や小腸に炎症が起こります。「炎症性腸疾患」とも呼ばれます。
小腸性下痢症
腸内では水分を分泌したり吸収して便の水分量を調整していますが、分泌量が正常なのに吸収能力が低いと下痢を起こします。寄生虫や食物アレルギーの他、胃潰瘍や腫瘍が原因で象徴性下痢症になることもあるので、下痢が続くようなら一度検査を受けた方が良いでしょう。
主な症状としては下痢の他に便の量と回数が増える・おならが多い・水をよく飲む・お腹が鳴る・お腹が張れるといった症状が見られます。
尿毒症
腎不全などで腎機能が低下し血液中の老廃物をろ過する機能が低下することで、血液中に老廃物が溜まった状態を言います。時には命に係わることもある病気です。腎臓病や心不全・尿結石などの排尿異常が原因で起こります。主な症状は食欲低下・下痢・口臭・体重減少・嘔吐・痙攣・貧血・運動を嫌う・元気がないなどです。
急性腎不全
原因は様々ですが急激な腎機能の低下や腎臓への血流の悪化が原因で食欲低下・下痢・嘔吐・尿の量が減る・体温低下・ぐったりする・口臭・痙攣などの症状を起こします。病気が原因になることがほとんどですがブドウやユリ科植物・蛇の毒などが腎臓にダメージを与えて腎不全を起こすので、毒性物質の排除も大切です。
猫の口が臭い時にできる対策
ここからは猫の口が臭い時にできる対策をまとめました。基本的に飼い主が異常を感じるほど口臭を放っている場合は病気が疑われるので病院で検査をすることをおすすめします。
スケーリング
まず飼い猫の歯に歯石が確認できる場合は動物病院で全身麻酔をして特殊な機械で歯石の除去をします。歯石がある状態だと既に口臭がけっこう気になる状態になっています。また、歯石になるともう歯磨きではケアすることはできません。「1.1 歯石除去(スケーリング)最期の方に費用もまとめてあります」を参考にして下さい。
1日1回の歯磨き
「歯磨きが出来ていれば誰も歯周病で困ったりしないよ!」と言われてしまいそうですが、やはり歯磨きは歯周病予防に最も効果的です。歯磨きガムだと磨ける部分に限界がありますからね。「4 嫌がる猫に上手に歯磨きをするやり方とコツ」を参考に歯磨きの練習をしてみましょう。
歯磨きガム
「1 歯磨き効果のある「おやつ」や「ガム」・「おもちゃ」」にまとめましたが、歯磨きガムは使っている歯(主に奥歯)しか効果がありません。なので食べると有効成分が口の中に広がるようなものを選ぶと良いでしょう。ただ、それでも効果としては歯磨きに適わないので、少しずつでも歯磨きの練習をすることをおすすめします。
サプリメント
粒状・粉末など色々なタイプがありますが、ものによって食べてくれる・くれないといったケースが考えられます。また、効果としても「口臭を防ぐ」ものがメインです。「歯垢や歯石をケアできる」サプリを選ぶのが重要になります。ただ、どんなに優れたサプリメントでも既にある歯石をケアすることはできないのでまずは病院でスケーリングし、キレイになってから始めましょう。
猫の口臭はどれくらいが正常?
- 腐敗臭
- アンモニア臭
- グルーミングした体が臭い
- ヨダレが臭い
- 舐められたり噛まれたりした場所が臭い
- あくびをしただけで臭い
記事内で何度か書いていますが、本来正常な猫は口臭がほとんどありません。もちろんキャットフードを食べた直後は多少フードの臭いがしますが、少し時間が経てば異常な悪臭を感じることはありません。ウェットフードを食べている場合は、食べカスが詰まっている可能性も考えられます。
飼い主が不快感を覚えるほど口臭がある場合は「2 猫の口が臭い原因は病気?」に挙げた病気にかかっている可能性が強いです。上記にまとめたような強いニオイや特徴的なニオイがある場合は一度病院で検査をうけましょう。
飼い猫の口臭が気になっている方は参考にしてみて下さい。