子猫の噛み癖はあなたが原因になっていることもあります。
しつけ方法やNG行為についてもまとめたので参考にしてみて下さいね。
子猫が痛いほど噛む理由としつけ対策
ここでは子猫に痛みを感じるほど噛まれてしまう理由としつけ対策についてまとめました。子猫としてはあなたが憎い訳ではなく、「つい興奮して」といった理由が多いです。なので理由を把握した上でしつけ対策をしてあげましょう。
ゴロゴロいってリラックスしていたのに突然噛まれる
猫には「愛撫誘発性攻撃行動」と呼ばれるものがあります。これは 気持ちよさそうに撫でられていた子が急に人を攻撃してくる もので、理由についてはよく分かっていません。(「もっとして」・「もうやめて」・「触り方が下手!」など色々言われています。)
ゴロゴロいってリラックスしていたのに突然噛まれる時のしつけ対策
- 顔に変化が見られたらやめる
- 20分以上は手を出さない
理由についてはまだはっきりと分かっていませんが、愛撫誘発性攻撃行動に入る前に耳を横に向けて目の瞳孔が開きます。さらに撫でるのを続けると撫でる手にむかって前足を出したり噛みつこうとしてきます。できれば顔に変化が出たらもう撫でるのをやめてそっとしておいてあげましょう。
愛撫誘発性攻撃行動と直接関係は無いんですが、猫の集中力は持って20分と言われています。可愛いのでいつまでも撫でていたい気持ちも分かるんですが、10~15分程度で切り上げて後は自由にしてあげると良いでしょう。
力加減ができない(分からない)
生後何週間で迎えたのかにもよりますが、本来は兄弟と遊びながら力加減を学んでいくので成長する過程で「甘噛み」と「本気噛み」を覚えます。でもあまりに早いタイミングで1匹だけ迎えると 力加減を知らずに育ってしまいます。
力加減ができない(分からない)時のしつけ対策
- その場で「痛い!」と大きめの声で言う
- 日ごろから直接手では遊ばずにおもちゃを使って遊んであげる
「痛い!」でなくても「コラ!」でもなんでも良いんですが、大きめの声で怒ります。怒る時の言葉は毎回同じ言葉を使う方が効果的です。子猫が多少ビックリするくらいの大きめの声で怒ることで、「力を入れすぎだ」ということを学習させます。この時はできるだけその場・その瞬間に怒って下さい。痛がった後(時間が経った後)だと子猫は自分がなぜ怒られているのかわからず、困惑してしまいます。
日ごろから手で子猫と遊んでいると子猫にとっては「手は遊び相手」と誤った学習をしてしまいます。なので遊び足りない時に手や足に襲い掛かってくるようになってしまいます。これを避ける為にも子猫と遊ぶ際にはおもちゃを使って遊んであげましょう。
あまりおすすめできない荒療治ですが、痛いほど噛まれた時に子猫の首や手をちょっと痛いかな?と思うくらい・子猫が鳴き声を上げるくらいに噛んであげることで、本来兄弟とするはずだった力加減を強制的に教えることもできます。これで仔猫も「あ、痛かったんだ」と分かってくれます。
ただ、痛いくらい噛まれたことであなたも興奮しているので虐待にならないよう力加減には注意が必要です。また、中途半端に痛みを与えると興奮が高まってしまい逆効果になることもあるので注意が必要です。
興奮した時
遊んでいて興奮状態がピークに達すると本気で噛んでしまうことがあります。これは仕方無いことですよね、あなたもついカッとなってしまうことってありませんか?子猫も 遊びに夢中になってしまいいつもなら甘噛みをするはずなのについ本気で噛んでしまった という感じです。
興奮した時のしつけ対策
- 興奮させすぎないのが一番大切
- 遊ぶ時はおもちゃを使って遊ぶ
やはり一番は興奮させすぎないことです。もちろん遊びに夢中になってしまうことはあるんですが、休み休み遊ぶなどあなたの側で興奮度を調節しながら遊んであげましょう。いきなりやめると遊び足りなくて手や足に飛びかかってくることもあるのである程度遊んであげたら少しずつ落ち着いた遊びに変えていくと良いでしょう。
特に子猫が「忍び足」や「低い姿勢」といった狩りの時に使うような行動起こす遊びは猫に「力加減を調整しろ」というのは酷です。「捕食性攻撃行動」といい攻撃性の高い興奮状態にあるので、怒るくらいならそういった行動がでる遊びはやめましょう。
日ごろからおもちゃを使って遊んであげましょう。手や指を甘噛みさせて遊んだりじゃれさせていると「手は構ってくれる」と間違った学習をしてしまい、遊んで欲しい時や興奮した際に人の手足に飛び掛かるようになってしまいます。
歯が痒い
歯が生え変わる頃(生後3~4ヵ月頃)に起こる噛み癖で、「人間の赤ちゃんも歯が生えてくるタイミングで色んなものを噛むようになる」あれと同じです。 痒さを物を噛んで落ち着かせようとする ので、その辺にあるものを噛むので手や足を噛まれることがあります。
歯が痒い時のしつけ対策
- 抜く時は押し込んで抜く
- 代わりにおもちゃを与える
無理に引っ張るとケガにつながることもあるので、指を噛まれる場合は一度奥に押し込むと、子猫はえづくような感じになって安全に指を抜けます。この時、噛む対象物を安定させる為に軽く爪を出していることもあるので手を抜く際に気を付けて下さい。
手を取れたら変わりに噛んでも良いおもちゃをあげて下さい。「甘噛みだし、痛くないから」とそのまま噛ませておくと「人の手って噛んでも良いんだ」と間違った学習をさせてしまうことになるので、痛みに関係なくできるだけ早くやめさせることが大切です。
遊び足りない
遊び足りずに 構って欲しい時に飼い主の手を噛んできます。 最初は顔を擦りつけたりする程度ですが、飼い主が遊びたがっていることに気づかず、撫でていると「違う!」といった感じで噛んできます。甘噛みを知っている子は甘噛みの後に本気噛みをしてきます。
遊び足りない時のしつけ対処法
- ストレスを感じる前に遊んであげる
- 遊ぶ時はおもちゃを使って遊ぶ
これは一種の欲求不満状態です。得に生後4~7週までは兄弟猫と良く遊ぶ時期です。生後8週を過ぎたあたりから一人遊びもできるようになりますが、まだまだ甘えたい時期だと思って一緒に遊んであげましょう。もし、近所に生後同じくらいの子がいるなら相談して日中はその子と遊ばせることで力加減の学習もしてくれるようになります。
この時も最初は手にじゃれてきますが、そのまま手で遊ばずにおもちゃを使って遊んであげましょう。そのまま手で遊ぶと「遊んで欲しい時は手を噛めば遊んでくれる」と間違った学習をしてしまい、以降も遊んで欲しい時に手を噛んでくるようになってしまいます。
構いすぎ
- シャーという声で威嚇
- 前足で威嚇
- 爪無しの猫パンチ
- ひっかく
猫には「学習性攻撃行動」というものがあります。猫は本来上記のような順番で 徐々に威嚇から攻撃へと行動を変えていきます。 子猫を構う内に威嚇行動がエスカレートしていき、あなたが構うのをやめたタイミングが子猫にとって「ここまでやれば止めてくれる」と学習します。
可愛さのあまりにひっかいたり・噛まれるまで構い続けていると子猫は「噛むまでやめてくれない」と学習し、以降構われるのが深いになったタイミングで飼い主の手を噛んでしまうようになります。
構いすぎの時のしつけ対策
- 子猫が威嚇を始めたら構うのをやめる
- 日ごろから手で遊ばない(構わない)
子猫が威嚇を始めたら嫌がっているので早いタイミングで止めましょう。「シャーという声で威嚇」する段階でやめておけば、子猫も「声で威嚇すればこれ以上構われない」と学習して引っかいたり噛んだりするところまでエスカレートすることはありません。
また、繰り返しになりますが日ごろから手で遊ぶのは辞めましょう。手で遊んでいると子猫は「手で遊ぶと楽しい」と学習してしまい、遊んで欲しい時や遊び足りない時に人の手や足噛んで遊んで欲しいアピールをする子に育ってしまいます。
子猫が足や指を噛んでくる(飛び掛かってくる)
子猫が足や指に噛みついてくる、またはお客さんの足に噛みつくといった行為に困っている方もいるのではないでしょうか?これ、色々と言われていますが 足をネズミに見立てて狩りの練習をしている という考えが多いです。噛みついてくる前に「忍び足」や「低い姿勢でお尻を振る」などをしていませんか?
子猫が足や指を噛んでくる(飛び掛かってくる)時のしつけ対策
- おもちゃで遊んであげる
- 大きな声を出す
狩りに見立てて噛んでくるので噛まれた人もけっこう痛いです。自分ならまだしもお客さんや遊びにきている小さな子に飛び掛かったら大変ですよね?この場合、狩りに対する欲求が満たされていないことが考えられるのでおもちゃなどで遊んであげましょう。「忍び足」や「低い姿勢」を遊びの中で引き出してあげることで狩りに対する欲求が満たされます。
大きな声で大げさに痛がる「痛い!」や「こら!」ということで、子猫をビックリ(ハッ!)させて狩りモードから切り替えさせます。怒る時の言葉はしつけの時と同じ言葉にすることで「これはいけない事なんだ」と学習してくれるようになります。
子猫が噛むのに良いおもちゃってどんなのがあるの?
子猫用のおもちゃは 小さめでかつ呑み込めないサイズを選び、歯を傷つけないように布地やフェルト地のもの を選ぶと良いでしょう。また、20cmくらいの長さがあるぬいぐるみも噛みながら後ろ脚を使ってキックができるのでおもちゃに最適です。
わざわざペットショップやネットショップで専用のものを買わなくても自作や100円ショップでもそれなりのものが売っています。どうせボロボロになるまで遊ぶので100均のペットコーナーも見てみると良いでしょう。
また、手作りでも十分喜ぶおもちゃが作れます「猫がおもちゃを持ってくる理由と人気・おすすめの手作りおもちゃ5選」も参考にしてみて下さい。
その他、子猫に関する困った噛み癖の理由としつけ対策
ここからは子猫の噛み癖に関するよくある内容をまとめました。それぞれ理由としつけ対策をまとめたので参考にしてみて下さい。
母猫が子猫を噛むんだけどこれって大丈夫?
母猫が仔猫の首元を噛んだりすることは良くある行動で、母猫に限らずよその大人の猫が関係のない仔猫にやったりもします。これは 首元が急所であることを教えたり、力加減を教えたりする為 と考えられています。子猫が痛そうに鳴いたりしますが、子猫を攻撃している訳ではないので止める必要はありません。
本来は兄弟同士で遊びながら力加減を学んだりするんですが、兄弟がいない場合は母猫が教えたりもします。また、子猫が母猫に対してじゃれ過ぎた(猫パンチや噛むなど)場合もしつけの為に噛んだりします。
子猫が家電のコードを噛む時の理由としつけ対策
好奇心なのかコードの適度な弾力が良いのかわかりませんが、子猫に限らず成猫やシニア猫も家電のコードが大好きです。特にこたつ用の布地?で巻いてあるコードはかなり好きで、コタツの時期はいつの間にかこたつの中でじゃれたりしているので感電に注意が必要です。
ケーブルカバーを使った対策
昔の黒電話の時のコードのように、らせん状になったもので何本もある邪魔なコードをひとまとめにする為のものです。「スパイラルチューブ」や「コードカバー」・「ケーブルカバー」など名前は色々あります。通販でも購入可能ですが、100均でも売っているので探してみて下さい。
猫が嫌がるニオイ(スプレー)を付けておく
猫のマーキング防止用のスプレーなどは猫が苦手なニオイが付いているので、コードにかけておくと一時的ではありますが効果があります。猫は柑橘系のニオイが苦手なので柑橘類の皮を絞ってニオイをつけておくのも良いでしょう。定期的にニオイをつけておくことでだんだんとコードに対して苦手意識をもってくれて最終的には興味を示さなくなります。
コードを噛んだら霧吹き攻撃
猫の祖先はもともと砂漠地域で生活していたこともあり、体が濡れることを嫌う子が多いです。この習性を使って、「コードを噛むと水で濡れる(嫌なことが起こる)」と学習して貰います。この方法はやって欲しくないところで爪研ぎをしたり、テーブルの上に乗って欲しくない時など、あらゆる時のしつけに使える手法で効果的です。
飼い始めたばかりの子猫が痛いくらい噛む理由って知ってるかにゃ?