【もう迷わない!】キャットフードの種類と選び方ガイド

加奈子
キャットフードの選び方って何を基準に選んだらいいのか全然分からないんだよねー。だいたい種類が多すぎるし…。
小太郎
え、加奈子ちゃん今まで僕のご飯適当に選んでたのかにゃ…?酷いにゃ!博士に言いつけるにゃ!
キャットフード博士
そんな事があったのねー、分かったわ。
正しいキャットフードの選び方をまとめたから、加奈子さんと一緒に読んで参考にしてみてね。

 

キャットフードの種類

ここでは数あるキャットフードの中から各カテゴリー毎に分けてそれぞれの特徴とどういった子におすすめなのかといった内容を解説していきます。

 

キャットフードの水分量による違い

キャットフードは含まれる水分の量によって大きく分けて3つのタイプに分かれます。それぞれの特徴をまとめました。

ドライタイプ(カリカリ)

もっともポピュラーなキャットフードで、水分量が10%以下で開封後も1ヵ月程度は日持ちがするコストパフォーマンスに優れたフードです。水分量が少ないので カビの心配が少ないので保存料などの添加物も自然由来の優しい成分を使った保存が可能 です。

 

ただ、パッケージには空気孔が空いてるものが多く、未開封であってもニオイが漏れる&うつることがあるのでニオイが強い食品との保存には向きません。(ニオイがうつると食いつきが悪くなるケースがある)ニオイうつりの心配がない冷暗所での保管が必要です。

 

セミモイストタイプ(半生)

水分量が25~35%程度の半生のタイプのことです。食感的にはジャーキーに近く適度な弾力がありウェットとドライの中間に位置します。独特の食感を楽しめるのでドッグフードではよく見かけますが、キャットフードでは少ないタイプです。

 

猫用ではキャットフードよりもおやつに多いかもしれません。適度な水分量を確保しつつ、保存にも配慮しなければいけない為、人口の保存料・酸化防止剤が使われるケースが多く当サイトとしてはおすすめしていません。商品にもよりますが開封後は1週間程度で食べきるのが良いでしょう。

 

ウェットタイプ(猫缶)

缶詰に入ったキャットフードで水分量が75%以上のものを言います。あまり積極的に水を飲まない猫には食事と一緒に水分を補給できるので尿路結石の予防にも適したタイプのキャットフードです。また、「猫はとろみのあるものが好み」なので一般的に 3タイプの中で最も食いつきが良いのがウェットフード と言われています。

 

但し、食べかすが歯に残り易く歯周病のリスクや、ドライタイプと比べるとコストパフォーマンスが悪く、開封後は原則としてその日に食べきるなど、デメリットも目立ちます。ドライフードの食いつきが悪くなった時のトッピングなどに使う方が多いです。

 

キャットフードの栄養成分による違い

キャットフードは栄養成分の違いによって大きく分けて3つのタイプがあります。「偏食すぎて何も食べてくれない」など特殊な理由が無い限りは「総合栄養食」と書かれたものを選びましょう。

 

総合栄養食

総合栄養食とは それ(総合栄養食)と水だけで猫が一日に必要とする必要最低限の栄養素をとることができる キャットフードです。「猫が一日に必要とする栄養素」の基準についてはAAFCOという米国飼料検査官協会(Association of American Feed Control Officialの略)が公表しているキャットフードの栄養基準及びガイドラインです。

 

お母さんが栄養面を考えて作ってくれた家庭料理として考えて貰ってもいいです。ただ、国が発表しているような「生活習慣病にかからない為の成人女性が一日にとるべき栄養素」みたいな感じで、この基準を守ったからといって絶対病気にならないという訳ではないので過信してはいけません。

 

一般食

「猫まんま」や人で言うところの「外食で偏った食事」が一般食になります。 お腹は満たされますし、ある程度の栄養素もとることができます。 但し、栄養素が偏っていて栄養不足などにより成長不良や食欲低下など様々な健康リスクがあります。

 

猫は体内で生成することができない栄養素が多く、肉や魚をメインにバランスよく食事をしなければいけません。最近ではほとんどのキャットフード(ドライタイプ)が「総合栄養食」と書かれていますが、中にはヴィーガンフード(菜食主義用)など、必須栄養素が含まれていないのにそれだけで栄養を補えるような商品紹介をしている(総合栄養食とは書いていない)ものもあるので注意が必要です。

 

おやつ

ジャーキー・削り節・ペーストなど、様々なタイプがありますがそれらは全ておやつです。食いつきを重視していて栄養面に関しては全く考えられていません。またおやつにもカロリーはあるので本来食べるべき総合栄養食を食べる量が減ってしまい、栄養バランスが崩れる原因にもなります。

 

人で言う 「ファーストフードやカップ麺・コンビニ弁当」などがこれに該当 します。ものにもよりますが保存料などの添加物を大量に使っているものもあります。どうしてもおやつをあげる場合は、「総合栄養食」を少量あげるのがベストです。

 

療法食

療法食は特定の病気を 「治療する目的」や「進行を抑えるまたは再発を抑える」目的で与える キャットフードで、獣医の指示を受けながら適切に与えていきます。水分不足におちいり易い猫は特に尿結石などのF.L.U.T.D(下部尿路疾患)を発症し易く、特にF.L.U.T.Dの療法食がたくさんあります。

 

「早期に結石を溶かす為の治療食」と「治療および再発を防ぐ維持食」がありますが、素人判断せずに獣医の診察を受けながら適切に与えて下さい。療法食よりも効果は薄いですがF.L.U.T.Dに拝領した「ケアフード」もあるので、切り替えを検討している場合は獣医に相談に乗ってもらいましょう。

 

グレインフリー(穀物不使用)キャットフード

猫は完全な肉食動物なので、穀物の消化を苦手とします。その能力は犬の2~3倍も劣ると言われています。その上、猫の小腸は穀物(炭水化物)に含まれるデンプンやブドウ糖の消化速度を調整することが出来ないので、穀物の割合が増えれば増えるほど太り易くなるのが穀物です。

 

そして猫の健康に対する関心が高まってきた近年では猫の穀物アレルギーが増えています。これは肉や魚と比べてコストを抑えやすい穀物を大量に使ったキャットフードが多い為です。穀物の中でも「トウモロコシ」・「大豆」・「小麦」は消化に悪く食物アレルギーを誘発させる食材です。

 

米(白米)は消化によく、食物アレルギーも起こしにくい食材ですがその分、デンプンやブドウ糖の消化も良く(GI値が高い)太り易い食材です。穀物にも猫が必要とする栄養素は含まれていますが、 「穀物でなければいけない栄養素」はありません。 その為、キャットフード博士ではグレインフリーのキャットフードを推奨しています。

 

「〇〇専用」など、特定の猫を対象にしたキャットフード

「ライフステージ」や「〇〇(猫の種類)専用」など特定の猫を対象としたキャットフードが販売されていますが、「仔猫用」以外は特に気にする必要はありません。それぞれの特徴を解説しましょう。

 

ライフステージ別フード

最近では「仔猫用」・「成猫用」・「シニア用」など様々なライフステージ(年齢)別フードが売られています。細かいものでは「7歳以上」・「10歳以上」など年齢で区切ったキャットフードまで売られています。 実際に気を付けなければいけないのは「仔猫用か成猫用か」だけ です。

 

仔猫は生後1歳で成猫となります。その間は食べられる量が少ないのに体を大きくする為に栄養が必要となります。その為、1歳未満の仔猫の内は「仔猫用」に作られた高栄養価のキャットフードを食べさせましょう。諸説ありますが生後5週目(40日)くらいからぬるま湯でふやかした「仔猫用」フードをあげるといいでしょう。

 

実際、AAFCOが公表するキャットフードの栄養基準には「仔猫用」と「成猫用」しかありません。「シニア用」とか「高齢猫用」という栄養基準はありません。私達日本人であれば主食はお米ですが、60歳を過ぎたからといって主食を雑穀や玄米に変えたりしませんよね?

 

もちろん全体的に 食べる量はは減りますが、食べる内容は変わらない はずです。でも、実際には歳を重ねるごとに消化能力や必要とするカロリーは落ちます。なので肉や魚の割合が多い高たんぱく・高脂質・低炭水化物のキャットフードが必要になります。

 

肉食動物である猫にとって、肉や魚の消化・吸収は得意としています。その為、肉や魚の割合が多い高たんぱく&高脂質なキャットフードは猫にとって満腹感を感じやすく、本来は食べ過ぎて太るこことはありません。

 

食べ過ぎて太ってしまう原因は大量に使われた穀物にあります。消化に悪く、満腹感を感じないので食べ過ぎてしまいます。また本来必要としない穀物のデンプンやブドウ糖が猫を太り易くするのです。

 

「仔猫用」にも言えることですが、穀物が少なく(特にトウモロコシ・大豆・小麦・米)高たんぱく&高脂質なキャットフードを選べば、「シニア用」や「高齢猫用」など年齢別にフードを切り替える必要はありません。

 

ライフステージ別フードを選ぶうえでのポイントまとめ

  • 生後1歳までは高栄養価の「仔猫用」を与える
  • 高たんぱく&高脂質&穀物が少ないフードを選べば「年齢別」に切り替える必要はない

 

〇〇(猫の種類)専用のキャットフード

ドッグフードでよく見かけますが、アメショー・メインクーン・シャム・ラグドールなど猫の種類専用のキャットフードを販売しているペットフードメーカーがあります。結論としては「猫の種類でキャットフードを選ぶ必要」はありません。

 

特定の猫種専用のフードは商品を見てみると猫種の特徴をまとめてもっともらしいことが書かれていますが、 他のキャットフードを比べて、それらの特徴に合わせて成分を気持ち程度に調整してあるだけ です。例えばメインクーンなら「大型なので関節ケア」とか「長毛なので被毛ケア」ですね。

 

正直、もっともらしいことが書かれていますが毛ヅヤならオメガ3(えごまや亜麻仁オイルサーモンオイル)などをキャットフードに加えてあげれば良いですし、関節ならサプリメントをあげた方がまだ効果が期待できます。

 

猫の種類別フードは飼い主が選びやすいように「こういった内容に配慮しています」と書かれているだけで、書かれている内容が特別期待できる訳ではありません。なので高たんぱく&高脂質&穀物が少ないキャットフードを選んであげて下さい。

 

オーガニックキャットフード

最近はオーガニック材料を使ったキャットフードも出てきました。無農薬や有機栽培の野菜を使ったり、ホルモン剤を使用せずに育てた家畜を使って作ったキャットフードは確かに健康的かもしれませんが、いくつか問題もあります。

 

オーガニックキャットフードの問題点

  • グレインフリー(穀物不使用)&オーガニックはほぼない
  • 価格が高い

 

 

有機肥料を使って育てたからといって穀物の消化・吸収が良くなったり、食物アレルギーを起こさなくなる訳ではありません。ホルモン剤を使用していない家畜は確かに安全かもしれませんが、人でもなかなか食べられない高価なオーガニックチキンを使ったキャットフードが必要でしょうか?

 

どんなに良いフードでも続けなければ意味がありません。そういった意味でも高額になりがちなオーガニックフードは一部の人にしか買えない高付加価値なフードと言えます。キャットフード博士としては オーガニックよりもグレインフリーの方が重要である と位置づけています。

 

ペットフードメーカーによる違い

ペットフードメーカーによって、キャットフードに対する考え方や使用する食材の質などが大きく変わります。中にはリコール歴の有無でメーカーを決める方もいますが、リコール歴よりは「 食材の質」や「添加物」を気にした方が良い でしょう。

 

添加物については着色料・香料・酸化防止剤など、健康リスクのある人口添加物や、他国では幼児・ペットに対して使用が禁止されている添加物を使用しているメーカーもあります。メーカーによって「着色料・香料無添加(この場合酸化防止剤は入っている)」など表記は様々です。

 

材料に関しては原材料欄に「〇〇ミール」などの表記があるメーカーは注意した方が良いです。「乾燥肉」を使っている優良メーカーもありますが、多くのメーカーはトサカや羽・足・ヒヅメなど消化に悪い部位(人用の食肉工場から出た副産物)を混ぜて粉末乾燥させたものが使用されているケースが多いです。

ペットフードメーカーを選ぶポイントまとめ

  • 人口添加物(着色料・香料・保存料など)不使用のメーカーを選ぶ
  • 食材の安全性(ヒューマングレードの食材を使用)が高いメーカーを選ぶ

 

キャットフード博士がすすめるキャットフード選びの7つのポイント

  1. 高たんぱく&高脂質&低炭水化物が理想のキャットフード
  2. グレインフリー(穀物不使用)
  3. 人口添加物無添加
  4. ヒューマングレードの食材を使用
  5. 仔猫には「仔猫用」、シニア用は気にしなくてOK
  6. 療法食は始める時も止める時も獣医の指示に従う
  7. オーガニックよりもグレインフリー(穀物不使用)の方が重要

 

ここまででまとめたキャットフードを選ぶ際のポイントをまとめました。全てをクリアするキャットフードは選択枝少なかったり、市販のキャットフードを購入していた人にとっては高いと感じるものが多いかもしれません。

 

 大切な内容から順番にまとめた ので全ての項目をクリアせずとも、1の項目から順番にクリアするフードを探すと良いでしょう。「たんぱく質は35%以上」・「脂質は20%」以上のもので穀物不使用のものを選べば炭水化物の割合が少ないものを選べます。

 

キャットフードの選び方でよくある質問Q&A

メインの肉食材は1種類の方が良いの?
その子の状態によります。食物アレルギーが疑われる場合、なんのたんぱく源にアレルギーがあるのかを特定する為にも「チキンだけ」や「ラムだけ」のキャットフードをあげて、アレルギー症状が回復しないようなら別の単一たんぱく源のフードを試したりします。

ですが、特に食物アレルギーの症状が見られないのであれば、「複数のたんぱく源が入っている=1つのたんぱく源に偏らない」で食べることができるので、食物アレルギーを起こしにくいと言えます。

特定のたんぱく源にアレルギーがあっても、症状を起こしにくい「加水分解」した療法食などもあるので、愛猫にアレルギーらしき症状が出ている場合は、かかりつけの病院に連れていき獣医に相談してみて下さい。

メインの味(材料)はお肉がいいの?魚がいいの?お肉なら何がいいの?
これに関しては「アレルギーによって食べられるもの・食べられないものがある場合」と、「食いつき」の2つで判断して良いです。

チキンやラムなど、使われるたんぱく源によって「高たんぱくで低脂質」などの特徴はありますが、上記の2点とキャットフード博士が推奨する「高たんぱく(35%以上)・高脂質(20%以上)・低炭水化物」を基準に選んであげて下さい。

キャットフードは混ぜてあげてもいいの?
混ぜない方が良いです。例えば「毛玉ケア」と「泌尿器ケア」を混ぜるとします。毛玉には食物繊維・泌尿器にはpHやマグネシウムなどの成分が関わってきます。

2種類の異なるフードを混ぜることで、それぞれのキャットフードが持つ本来の特徴「ケア機能」を十分に発揮できなくなってしまいます。混ぜることで有害になるということはありませんが、あまり推奨できる方法ではありません。

「混ぜることで食物アレルギーを防ぐことができる」といった情報もありますが、もし食物アレルギーを防ぐのであれば、「グレインフリーフード(例えばチキン)」と「ラム&ライス」など、 メインのたんぱく源が異なるものを混ぜると食物アレルギーを起こしにくくなります。 

キャットフードはローテーションした方がいいの?
ローテーションをするメリットとしては、色々なキャットフードを食べられるようにしておくことで、万が一リコールなどでいつものキャットフードが入手できなくなった場合に別のキャットフードで食いつなぐことができます。

逆にデメリットとしては色々な味を食べることで舌が肥えてしまい、好き嫌いや偏食の原因になり易いことが挙げられます。また、ある程度(2~3ヵ月)は同じフードを食べ続けなければそのフードの良さ(体長の変化など)が出てきません。

食いつきが悪くなってきたけど、これってフードを切り替えた方がいいの?
キャットフードの食いつきが悪くなる原因は多岐に渡ります。病気・季節・ストレス・フードの傷みなどなど、安易にキャットフードを切り替えてしまうと上記のように好き嫌いや偏食の原因になることもあります。

まずは食いつきが悪くなった原因を探して、どう考えても「キャットフードに飽きた」以外の理由が見つからない場合に切り替えてみましょう。

結局のところキャットフードよりも手作り食の方がいいの?
難しい質問です。AAFCOの基準をクリアした手作り食を毎食作れるのであれば答えは「YES」になります。例え毎食バランスのとれた手作り食を作れたとしても万が一あなたが長期入院などになってしまった場合どうでしょうか?

手作り食を始めると市販のキャットフードを食べなくなってしまう子がいます。この場合、万が一手作り食を作れなくなってしまった場合に大変です。なので理想としては手作り食とキャットフードの半々と言えます。

但し、ここで言う手作り食とはAAFCOの基準をクリアした栄養バランスの取れた食事の場合です。栄養バランスに自信が無い場合は週に1回程度なら、栄養不足などのリスクが少なくて済むでしょう。

高いキャットフードなら品質がいいの?
これは違います。例えばオーガニックのキャットフードが良い例です。オーガニックのキャットフードはグレンフリーのキャットフードよりも2~3割ほど高くなるケースが多いです。

ですが、実際にはオーガニックキャットフードの大半は穀物がメインに作られています。これは原価的にチキンやラムなどのたんぱく源をオーガニックで集めるのが難しく、まだ穀物の方が価格を抑えられる為です。

オーガニックに限らず、国内の通販限定で販売しているような小規模のペットフードメーカーが販売している無添加キャットフードも高い割に穀物の割合が多いです。

他のキャットフードサイトでは「1キロ千円以下はNG」などと金額で良し悪しを判別しているサイトもありますが、 値段よりもたんぱく質や脂質の割合、グレインフリーなどを基準に考えて下さい 

 

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