【これを読めば全てが分かる】キャットフードのローテーションガイド

小太郎
ねぇ博士
僕の友達でキャットフードを定期的に変えてる子がいるにゃ。
キャットフード博士
あー、キャットフードをローテーションしてるのね!
ん~、ローテーションには色々な考え方があるけど私はしなくて良いと思っているわ。
もしローテーションするなら色々な方法があるから、加奈子さんと一緒に読んでみてね。
加奈子
博士が必要ないっていうならやらないけど小太郎の為にも一応読んでおこうかしら…。

 

ローテーションの期間や頻度ってどれくらいの間隔でやるのが正しいの?

 

  • 1ヵ月毎に切り替え
  • 1クール(3カ月)毎の切り替え
  • 1袋ごと(容量も様々)切り替え
  • 食べ飽きたら切り替え
  • 毎日切り替え
  • 季節(食欲を見ながら)で切り替え
  • 自己ブレンド

 

上記はローテーションの期間について調べて出てきた内容です。ローテーションの期間や頻度に関してはローテーションを取り入れている人によって様々な方法があり、「これが正解」という方法はありません。

 

但し、最も多くの方が取り入れている「 王道的な方法」としては2~3種類を2~3ヵ月で切り替えていく方法 です。1ヵ月で切り替えり理由として、キャットフードの成分の変化によって猫の腸内環境も変わる為です。

 

成分や原材料の割合が違うキャットフードを食べることで腸内環境が変化し、完全に新しいフードに慣れるまでに1ヵ月程度かかることが最大の理由です。その為、切り替えの際も1週間~10日かけて少しずつ新しいフードの割合を増やすようにして切り替えていきます。

 

切り替え期間 旧フードの割合 新フードの割合
1日目 90% 10%
2日目 80% 20%
3日目 70% 30%
・・・ ・・・ ・・・
10日目 0% 100%

 

 

このようにゆっくりと切り替えることで腸内環境を少しずつ新しいフードに切り替えていき、成分や材料の割合の急激な変化による下痢や嘔吐を防ぎ、ローテーションをスムーズに行います。もし完全な切り替え前に軟便になった場合は一度旧フードを100%の戻して改めて少しずつ切り替えます。

 

こうすることで、「キャットフードの切り替えが早かったのか」・「新フードが合わないのか」を見極めることができます。何度やっても新しいフードの割合が増えた時に嘔吐や下痢・軟便になってしまう場合は新しいフードとの相性が合わないと判断して良いでしょう。

ローテーションの頻度・期間の王道まとめ

  • 1ヵ月毎に1種類ずつ
  • 最大3種類くらい
  • 切り替えは1週間~10日くらいかけてゆっくりと

 

キャットフードのローテーションて本当に必要なの?

色々な考え方がありますが、 キャットフード博士としてはローテーションは不要 と考えています。これは上記でもあげたように、例え少しずつ切り替えたとしても猫の消化器官にとって負担となる為です。

 

但し、例外として食物アレルギーを持っている子は別です。食物アレルギーを持っている子は多品種に対してアレルギーを持っているケースが多く、新たなアレルギーを発症する子もいるので「特定のたんぱく質を取り続けない」為にもローテーションをすることで新たなアレルギーを防ぐことができます。

 

その為にも食物アレルギーを持っている子の場合、アレルギー検査(精度にバラつきがあり賛否ありますが)を受けた上で、獣医と相談しながら療法食や「ラム肉」や「馬肉」など、アレルギーが起きにくい食材を使用したキャットフードをローテションしていきます。

 

ただ、食物アレルギーの無い子でも上記のように食物アレルギー発症を防ぐ為にローテーションを取り入れた方が良いという考え方もあります。でもこの考え方はしっかりとした研究結果がある訳ではないので効果としては微妙です。

 

また、フードをローテーションすることで万が一メインのフードが入手困難になった場合も他に食べられるフードがあるのでその場になって慌てないで済むというメリットもあります。ただ、ローテーションの方法(頻度や期間)によっては偏食(好き嫌い)の原因となるケースもあります。

 

  ローテーション有 ローテーション無
メリット

・食物アレルギーの予防(効果は微妙)

・急なリコールでも別に食べられるフードがある

・栄養の偏りを無くせる

・消化器官への負担が少ない

・フード代が無駄になることがない

・偏食になるきっかけを与えずに済む

デメリット

・ゆっくり切り替えても消化器官に負担がかかる

・試しに買って食べてくれないこともある(無駄になる)

・逆に栄養成分が偏る

・ローテーション方法によっては偏食(好き嫌い)になる

・食物アレルギーのリスク有り?(エビデンス無し)

・リコール時に別のフードを食べてくれないかもしれない

・逆に栄養成分が偏る

 

 

キャットフードのローテーションでおすすめの方法は?

ここからはローテーションの方法(中身)についてご紹介していきます。いざローテーションをしようとしても「何を基準にどんなフードを選んだら良いのか分からない」というケースもあるので、ローテーションを取り入れてみたいという方は参考にしてみて下さい。

ローテーション方法Ⅰ:期間(成分の差)ごとの切り替え

一定の期間を設けてローテーションしていく方法です。「今月は高カロリーなフードだったから来月はカロリー控えめのフードにしよう」と、毎月キャットフードの成分を自分で調整していく方法です。とはいっても、どの成分がどれくらい含まれているのかチェックしながら選ぶのはキャットフード選びの基本でもあります。

 

デメリットという訳ではありませんが、ある程度栄養成分についての知識が必要です。特に注意したいのが尿道結石の原因にもなる「カルシウム」や「マグネシウム」の値です。猫で最も多い病気なので成分を見ながら選びましょう。

 

尿道結石が心配な方は「尿道結石にケア」や「FUS」または「F.L.U.T.Dに配慮」などと書かれているものをローテーションしていけばそれほど心配する必要はありません。

 

ローテーション方法Ⅱ:季節によって切り替える

夏場の暑さから「食欲が落ちる時期に高たんぱく・高脂質の嗜好性が高いフードをあげる」・「冬場で消費カロリーが落ちる時期に低カロリーのフードをあげる」など、季節ごとにフードを切り替える方法です。パターンとしてはこれだけではありません。

 

逆に「夏場は熱くてあまり動かないから低カロリー」・「冬場は寒くなるしカロリーの高い物を」というパターンもあります。この辺りはその子の体質や食欲・季節ごとの体重変化によって変わってきます。「夏」・「春&秋」・「冬」の3種類も用意すれば良いでしょう。

 

また、年に4回程度のローテーションなので毎月のローテーションに比べて消化器官への負担も少なくなります。ただ、間隔がけっこう空くので前シーズンは食べてくれたのに今シーズンになったら食べてくれない…なんで?ということもあります。

 

ローテーション方法Ⅲ:飽きたタイミングで切り替える

飼い主側ではこだわりは無いものの、猫が飽きてしまい食欲が落ちるのでそのタイミングで切り替えるという方もいます。1~2ヵ月で飽きる子が多いのでだいたいそのタイミングで新しいフードを用意するという方が多いようです。

 

これは典型的な偏食の例で、猫からすると「飽きたから変えて!」とわがままを言っていれば別の違うフードを出してくれると思っています。こうならない為にも「ちょっと食欲が無いけどどうしたんだろう?」と思った時に安易にフードを切り替えないのがポイントです。

 

「食べないから切り替える」を繰り返していくと、見事な偏食(好き嫌い)っ子になってしまいます。一度偏食が癖になってしまうと直すのも大変なので可愛さのあまり手をかけ過ぎないよう注意しましょう。同じ理由からおやつもやめた方が良いです。

 

ローテーション方法Ⅳ:メイン材料で切り替える

上記はカナガンキャットフードの原材料表ですが、上記でいくとチキンをたくさん使っているのが分かります。(チキンだけで67%)食物アレルギーは特定のたんぱく質(アレルゲン)に体の免疫が異常に働いてしまい起こる症状です。

 

原材料は使用料の多いものから順番に書かれています。穀物がメインのものはそもそもNGです。穀物は猫にとって消化・吸収し難く食物アレルギーを起こしやすい食材だからです。チキン以外にもラムや馬・魚(タラやサーモンなど)・牛など、珍しいものではカンガルー肉を使ったものもあります。

 

食物アレルギーを持っている子は必ず注意しなければいけないポイントですが、ローテーションの目的に「食物アレルギーの予防」を含む場合も選ぶ際のポイントになります。

 

ローテーションする種類はどうやって決めたらいいの?

ここではローテーション用のキャットフードを選ぶ基準についてまとめました。ローテーションはしてみたいけど、何を基準に選べばいいのか分からないという方は参考にしてみて下さい。

 

生産国やメーカーの違うものをローテーションする

生産国やメーカーを変えることで、いつも食べているフードが突然リコールになった時に備えることが出来ます。また、材料の原産地で病気(例:鳥インフルエンザや悪天候など)が流行って、いつものフードが入手できなくなった時にも役立ちます。

 

グレインフリー(穀物不使用)やオーガニックなど特徴でローテーションする

グレインフリー(穀物不使用)やオーガニック(有機栽培や減農薬など)をローテーションする方もいます。特にオーガニック系のキャットフードはグレインフリーがなく、ほとんど穀物を使用しているので、普段はグレインフリーだけどオーガニックとローテーションしている方もいます。

 

また、原因不明のアレルギー症状がオーガニックにしたらが改善した(添加物や農薬が原因だったかもしれないケース)というケースもあります。但し、オーガニックやグレインフリーのキャットフードは市販のフードと比べると原材料の価格が高い分、フードの価格も高いというデメリットがあります。

 

キャットフードのローテーションでの注意事項

  1. 短期間で何種類も切り替える
  2. 毎日別のフードを与える
  3. 飼い主の判断でキャットフードを混ぜる

 

1については「1 ローテーションの期間や頻度ってどれくらいの間隔でやるのが正しいの?」でも書いた通りです。もちろん下痢や軟便などの症状が出ない子もいますが、だからといって消化器官に負担をかけていないという訳ではないのでローテーションは最短でも1ヵ月周期で行いましょう。

 

2についても1と似ていますが、理由はそれだけではなく例えばAという「尿結石ケア」、Bという「毛玉ケア」、Cという「減量サポート」を毎日ローテーションするとします。1ヵ月で見た時にそれぞれの効果が減ってしまいます。

 

「ケアフード」というのは本来2~3ヵ月食べ続けて効果が出てくるものです。(療法食ほど効果が高くない)また、それぞれのキャットフードの消費にも時間がかかり酸化の原因となります。正直メリットはあまりなく、デメリットの方が多いローテーション方法なのでやめておきましょう。

 

3も推奨しません。例え総合栄養食同士をブレンドしたとしても、メーカーやフードが変わると栄養成分も変わります。総合栄養食を混ぜている分には栄養が不足することはありませんが、栄養バランスが崩れます。

 

また、特定の症状を改善する目的の「ケアフード」を混ぜるとそれぞれの効果が半減してしまい本来の効果を発揮できなくなってしまいます。また、万が一フードが合わずに下痢などの症状が出た場合にどちらのフードが原因なのかも分からなくなります。

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