今までずっと猫を飼ってきた人は様子や血便の状態で判断できるかもしれないけど、初めて飼った猫が血便をした飼い主さんには読んで欲しいにゃー。
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子猫が血便をしても元気なら大丈夫?
単純な嘔吐や下痢の場合、回数(1~2回)やその後元気があれば様子を見る場合もありますが、血便の場合は深刻な病気の可能性もあります。特に猫は痛みを隠すのが上手な動物なので、ぐったりし始めたらかなり調子が悪いというケースも少なくありません。
特に 初めて猫を飼う方で子猫の血便に遭遇した方はとりあえず病院で検査をして貰った方が良い でしょう。「血便」と一言に言っても、血の混ざり具合や便の色によって出血場所が変わります。また、ペットショップやブリーダーから迎えた子猫であっても寄生虫に感染しているケースも珍しくありません。
当然、ペットショップやブリーダーでもこういった可能性があるので、野良ネコを保護した場合は高確率で寄生虫や感染症にかかっているいます。実はあなたが気づいていないだけで「血便」の他に「粘液便」や「微熱」などの症状も出ているかもしれません。
子猫が血便をすること自体はそれほど珍しいことではありませんが、初めて子猫の血便に遭遇した人がネットの知識だけで判断するのは危険です。特に子猫は体力が無いので「下痢の後も元気だったのに次に見た時にはぐったりしていた」ということも珍しくありません。
「4 子猫が血便をする原因」で子猫が下痢をする原因についてもまとめていますが、子猫の下痢が初めてで確信を持てない方は必ず獣医の診断を受けましょう。また、これまでにも子猫を育てたことがあって血便に遭遇したことがある方であっても、血便自体異常なことなので、どこに原因があるのかを知る為にも一度受診することをおすすめします。
子猫が下痢と血便を繰り返している時の対処法
子猫は環境の変化などのストレスによって下痢になり易いです。家に迎えた頃は軟便気味だったのが急に下痢になって、その次には血便だった…ということも珍しいことではありません。得に生まれつき腸が弱い子は粘膜が傷つきやすくちょっとしたことで下痢や血便をします。
この「ちょっとしたこと」というのが個体差もあるので何とも言えないんですが、「腸内細菌のバランスが崩れる」・「ドライフードの消化が苦手」・「一度に食べ過ぎ」など、本当に色々な理由が考えられます。但しこれは「生まれつき腸が弱い子」を想定した話しです。
下痢や血便は寄生虫や感染症の初期症状として出ることが多いです。なので子猫を迎えるにあたって一度も検査をした事がない子はこのタイミングで一通りの検査(寄生虫や感染症)を受けた方が良いでしょう。その上で「生まれつき腸が弱い子」などの診断結果が出たら乳酸菌のサプリメントなどをあげながら様子を見るようにします。
病院に連れていってもまずは感染症や寄生虫の検査をし、異常が無ければストレスなのか?腸が弱い子なのか?といった具合に危険性が高く検査が可能なものから調べていき、最終的に特に原因が見つからなかった場合にストレスと判断します。元気にしていてもストレスを抱えていて下痢をすることは十分に考えられます。
なので、 子猫が下痢や血便をしている場合 は次のことを意識して、子猫が下痢・血便をしている原因追及をして下さい。基本的に自己判断をして良いのは獣医から下痢・血便をし易い子と診断されて、あなた自身が日常的によく見る血便の時だけです。異変を感じたらやはり受診が必要です。
- まだ一度も寄生虫・感染症の検査をしていないならまずは検査を受ける
- 前回の検査からある程度日数が経っている場合は改めて検査を受ける
- 獣医から下痢・血便をし易い子と診断を受けている場合を除いて安易に自己判断しない
子猫の血便は鮮血なら大丈夫?
子猫がしたうんちに鮮血が付いている場合は、大腸や肛門付近から出血している場合が多く、この場合は「2 子猫が下痢と血便を繰り返している時の対処法」でもまとめましたがちょっとしたことで鮮血が出ます。「下痢で腸がただれる」・「酷い便秘で痔になった」などです。
ただ、肛門に近い大腸で炎症を起こしている可能性もあるのでやはり注意が必要なことに変わりありません。例えば「大腸性下痢症」の場合、下痢を伴う粘性便や血便が出ます。出血箇所が大腸なので鮮血が付く血便ですが、原因は多岐に渡り良性ポリープやリンパ腫・寄生虫や食物アレルギーなどがあります。
検査の結果、ポリープや寄生虫が見られずに食物アレルギーが原因であればキャットフードを見直すことで容易に改善できますが、検査してみるまで何が原因で大腸性下痢症になっているのかは分かりません。子猫の便に鮮血が付いている場合は「肛門付近からの出血が確認できる」場合を除いて、一度受診することをおすすめします。
子猫の血便に粘液が混ざっているんだけどこれって病気?
子猫の血便に粘液が混ざっている場合、大腸性の下痢が原因の場合が多いです。便秘の時の症状としても見られますが、基本的には大腸での水分調整が上手くいかずに、大腸の粘膜が血便と一緒に出てきます。単純に便秘が原因で、カチカチのうんちの隙間を粘液が混ざった緩い下痢が出てくるケースもあります。
ただ、やはりこの場合も最近や寄生虫に感染している可能性もありますし、単純な便秘や下痢が原因だとしても腸内環境を整える為にも一度受診し、腸内サプリメントを服用したりしながら 腸内環境を整えてあげた方が良い です。
こんな血便が危ない!便の色に注意!
基本的に便の中や表面に血が付いている場合は肛門や大腸での出血がほとんどです。ただし便が全体的に黒い場合、小腸から口までの間で出血している可能性があります。「タール便」や「メレナ」とも呼ばれるこの場合、黒い血便の他にも嘔吐や体重減少などの症状も現れているケースが多いです。
誤食によって食道を傷つけている場合もありますが、胃潰瘍や胃炎・小腸炎などの可能性もあります。出血箇所によっては無い式用での検査が可能ですが、出血箇所が深いと開腹による検査が必要になってきます。病院によっては一通りの検査をして「問題なし」と診断されることもあります。
実際、タール便はフードの色に関係することもありますし、消化不良でも起こることがあります。ただ、深刻なケースもあるので子猫の食欲や元気の有無・その他の症状などを見ながらセカンドオピニオンも検討しましょう。
「元気な場合」・「鮮血が混ざっている場合」・「下痢をしている場合」・「粘液が混ざっている場合」など、子猫が血便をした時にその他の症状などと合わせて、原因や対処法をご紹介します。