シニア・高齢猫におすすめのキャットフードと選び方のポイント3つ

加奈子
ハカセー。
シニア猫にあげるキャットフードで気を付けた方が良いポイントって何かありますか?
キャットフード博士
そうですね、猫は加齢に伴って食べる量が減ったり体重が減ってくるのでその辺りを考慮したフードが必要です。
おすすめのシニア・高齢猫用のキャットフードと選び方についてご説明しますね。
小太郎
ここでは博士が健康な老猫におすすめのキャットフードを教えてくれるにゃ!
僕たちは歳をとると腎不全になり易いから定期健診を受けて健康に異常が無い子だけ参考にして欲しいにゃ!
病気の子はちゃんとかかりつけの先生の指示に従って、療法食を上げてほしいにゃ!

シニア・高齢猫用のキャットフードを選ぶ上で大切な3つのポイント

ここからはプレミアムのキャットフードを選ぶ上で外せない3つのポイントをまとめました。シニア猫は加齢に伴い次のような変化が現れます。ですが、体重減少や食欲不振は腎不全も似た症状が出ます。腎不全を見逃さないためにも定期健診を受けましょう。

  • 11歳以降では肥満よりも痩せすぎが増える
  • 10歳前後から食べる量が減る
  • 脂肪の消化能力が減少する

上記のような老化に伴う変化が現れる時期やスピードには個体差があります。ここではあくまで、健康で10歳以上のシニア猫に上記のような変化が現れた際におすすめのキャットフードをご紹介します。

因みに、6~10歳程度の中年齢においては、肥満傾向の個体数が多いとされています。なので市販の低カロリーに調整された「シニア用フード」も取り入れて肥満やメタボを予防してあげましょう。

シニア・高齢猫には高脂質なキャットフードがおすすめ!

10歳以上のシニアで、体重の減少や痩せ体型の子はすでに脂肪の消化・吸収率が低下していることが考えられます。市販の低カロリーに作られたシニア用フードをあげている場合、それも原因として考えられます。

肥満は糖尿病などののリスクとなりますが、シニア期の体重減少も問題です。カナダで猫専門病院を経営し、AAFP(米国猫臨床家協会)会長のスーザン・リトル士は、シニア期の体重減少で脂肪のリスクが最大40%上がるとも発言しています。

体重維持の為にも、シニア・高齢猫においては 脂質の割合が18%以上 のものを選ぶと良いでしょう。当サイトでは通常15~20%を推奨しているので、シニア・高齢猫の場合はより高脂質のものを選ぶことになります。

シニア・高齢猫には高たんぱく質なキャットフードがおすすめ!

健康なシニア・高齢猫において、過剰な低たんぱくフードはNGです。よく「シニア猫に高たんぱくフードは腎臓に負担がかかる」と高齢猫に低たんぱく食をあげている方がいます。

ですが、健康なシニア猫の場合、たんぱく質は除脂肪体重(皮膚・筋肉・骨)の維持に欠かせません。また、加齢によってたんぱく質の消化能力も落ちます。腎臓に問題が無いのであれば たんぱく質は35%以上 のものを選ぶと良いでしょう。

シニア・高齢猫には低ナトリウム(塩分)がおすすめ!

ストルバイトの「療法食」や「予防」または「ケア」フードは総じてナトリウム量が高いです。これは塩分を高めて、猫に強制的に水を飲ませておしっこの量を増やす為です。

再発率が高いのでストルバイトを患った事がある子は仕方ないですが、特にストルバイトの経験が無いシニア猫ならナトリウム量の少ないフードがおすすめです。塩分が高いと血圧があがるので心臓にも負担となります。

また、ナトリウム量が高いフードは尿内のカルシウム量が増えるという報告があります。これが高齢猫に多いとされるシュウ酸カルシウム結石の要因になるかはデータがありませんでした。

しかし、無関係という保証もないのでストルバイトの経験が無いのであれば予防食やケアフードを避け、 ナトリウム量は02.~0.5%くらいの範囲 のものを選ぶと良いでしょう。

プレミアムキャットフードを3つのポイントで比較

メーカー名 脂質(%) たんぱく質(%) ナトリウム(%)
モグニャン  × × 0.3
カナガン 0.36
シンプリー 0.8
ファインペッツ × 4.0(gr/㎏)
ねこはぐ × × 記載なし
ジャガー 0.6%
 ファーストチョイス × × 記載なし※
ロイヤルカナン × ×  0.5
サイエンスダイエット × ×  0.34
ナチュラルチョイス × × 記載なし
メディファス × ×  0.6
 アイムス × × 記載なし※
ピュリナワン × 記載なし※
 ナチュラルバランス × × 記載なし
アーテミス × 0.37
カントリーロード 0.7
シーバ × × 記載なし
セレクトバランス × × 記載なし※
コンボ × × 記載なし
ソリッドゴールド × × 0.32
フリスキー × × 記載なし
キャラットミックス × × 記載なし
銀のスプーン × × 記載なし
ねこ元気 × × 記載なし
ミオ × × 記載なし
カルカン × × 記載なし
ビューティープロ × 記載なし※
モンプチ × × 記載なし
懐石 × × 記載なし
オリジン 0.4
ブルーバッファロー × × 記載なし
アズミラ × × 0.2以上
ドクターズケア × × 0.2以上
JPスタイル × × 記載なし
ドクターズダイエット × × 記載なし
アカナ 0.5

※商品説明欄に「ケア」または「サポート」効果有

プレミアムキャットフードのおすすめランキング

モグニャンキャットフード

魚を贅沢に使ったフードだから消化に良い

市販のキャットフードは穀物を大量に使っているので消化率が低いです。その点モグニャンは全体の63%に白身魚を使っているのでシニア猫の消化にも良いのが特徴です。さらにモグニャンはキャットフード博士限定で初回購入価格が半額になるキャンペーンを実施中です。飽きずに食べきれるか分からないグルメなシニア猫におすすめのキャットフードです。

価格 【通常価格】3,960円/1.5㎏
【キャットフード博士限定】初回購入価格が50%OFF
総合評価
備考 ヒューマングレードの白身魚を全体の63%使用/人口添加物不使用/グレインフリー/低塩分で腎臓や心臓に優しい
1㎏あたりの価格 脂質の割合 たんぱく質の割合
2,640円(初回は1,320円) 16% 30%
ナトリウムの割合 酸化防止剤 着色料
0.3% ミックストコフェロール(ビタミンE) 不使用
保存料 香料 ライフステージ
不使用 不使用 全ライフステージ対応

穀物を大量に使用した市販のフードから、ランクインしている高たんぱくなフードにいきなり変えると、体がついていけずに吐き戻したり下痢をしてしまう子がいます。少しずつ高たんぱくな食事に慣らす為に間にモグニャンを挟んでみるのも良いでしょう。初回のみ半額で購入できるのも嬉しいポイントです。

カナガンキャットフード

栄養価は最もシニア猫に適したフード

カナガンキャットフードは高たんぱく・高脂質で体に負担をかけるナトリウムは控えめの0.36%です。高齢期に入り、「食欲が落ちた」・「やせ細ってきた」というシニア猫にはカナガンのように栄養価が高く、グレインフリーで消化に良いフードがおすすめです。

価格 【通常価格】3,960円/1.5㎏
総合評価
備考 材料はヒューマングレード/人口添加物不使用/グレインフリー/高たんぱく・高脂質・低ナトリウム
1㎏あたりの価格 脂質の割合 たんぱく質の割合
2,640円 20% 37%
ナトリウムの割合 酸化防止剤 着色料
0.36% ミックストコフェロール(ビタミンE) 不使用
保存料 香料 ライフステージ
不使用 不使用 全ライフステージ対応

カナガンキャットフードは利尿作用が期待できるクランベリーなどを取り入れて尿路結石に配慮しています。「ケアフード」ほどの効果は期待できませんが、ナトリウムの量は控えめなのでシニア猫にも優しいキャットフードと言えます。

オリジンキャットフード

超高たんぱくで栄養価が高くシニア猫におすすめ

オリジンキャットフードはたんぱく質が40%・脂質20%と、とにかく栄養価が高いです。加齢に伴ってたんぱく質や脂質の消化能力が落ちて、痩せてきてしまったシニア猫におすすめのキャットフードです。全体の90%が動物性たんぱく質なので消化にも良いです。

価格 【通常価格】6,300円/1.8㎏
総合評価
備考 材料はヒューマングレード/人口添加物不使用/グレインフリー/超高たんぱく・高脂質で栄養価が高い
1㎏あたりの価格 脂質の割合 たんぱく質の割合
3,500円 20% 40%
ナトリウムの割合 酸化防止剤 着色料
0.4% ミックストコフェロール(ビタミンE) 不使用
保存料 香料 ライフステージ
不使用 不使用 全ライフステージ対応

オリジンキャットフードは超高たんぱくです。これまで穀物が入ったフードを食べていた場合、体が慣れずに下痢や嘔吐をしてしまうケースがあります。切り替えは1~2週間くらいかけてゆっくりと行いましょう。

アカナキャットフード

魚好きなシニア猫におすすめ

アカナのパシフィカキャットは全体の75%に魚を使用したフードです。魚ベースのフードはナトリウム量が高くなる傾向にありますが、アカナは0.5%と低めです。「魚が好きだけど塩分量が気になる」そんなシニア猫におすすめのキャットフードです。

価格 【通常価格】6,264円/1.8㎏
総合評価
備考 材料はヒューマングレード/人口添加物不使用/グレインフリー/魚ベースではナトリウムが低め
1㎏あたりの価格 脂質の割合 たんぱく質の割合
3,480円 20% 37%
ナトリウムの割合 酸化防止剤 着色料
0.5% ビタミンEとローズマリー 不使用
保存料 香料 ライフステージ
不使用 不使用 全ライフステージ対応

アカナにはパシフィカ以外にも種類があります。他の種類の方がナトリウム量は低めなので、心臓が悪い子はランチランドなど、ナトリウム量が低いものを選んであげると良いでしょう。

ジャガーキャットフード

栄養価は高いがややナトリウムが高め

ジャガーはオリジン同様、たんぱく質が40%・脂質が20%の超高たんぱくなフードです。栄養的には痩せてきてしまうシニア猫におすすめですが、少しナトリウムが高いのが気になります。記載がないフードよりは安心ですが、他のフードと比べると少し心配です。

価格 【通常価格】4,280円/1.5㎏
総合評価
備考 材料はヒューマングレード/人口添加物不使用/超高たんぱく・高脂質だがナトリウムも高め
1㎏あたりの価格 脂質の割合 たんぱく質の割合
2,853円 20% 40%
ナトリウムの割合 酸化防止剤 着色料
0.6% ミックストコフェロール(ビタミンE) 不使用
保存料 香料 ライフステージ
不使用 不使用 全ライフステージ対応

ジャガーはナトリウムが0.6%とやや高めです。ただ、他には高たんぱく・高脂質でナトリウムが控えめなフードがありません。シニア猫には一番最後に試すのが良いでしょう。

シニア・高齢猫用のキャットフードで良くある質問

ここからはシニア猫や高齢猫にキャットフードをお探しの方からよく頂く質問をまとめました。

そもそも「シニア・高齢猫用」と「成猫用」の違いって何?

  • 成猫(1~6歳頃まで):割と栄養価が高め
  • 中年齢(6~10歳頃まで):カロリー控えめ
  • シニア・高齢期(10歳以上):栄養価が高め

メーカーによって考え方が違い、全てのメーカーに共通して言える内容ではありません。上記はあくまで一例としてとらえて下さい。成猫期においては猫も遊んだりするので消費カロリーも多く、割と栄養価が高めに作られたフードが多いです。

中年齢期においては徐々に活動量が低下し、消費カロリーも低下することからカロリーが控えめで太りにくいフードが多い傾向にあります。そして高齢期に入ると中年期と比べ、必要な栄養量が増えます(消化能力が落ちて痩せていく為)。

その為、高齢猫用のフードは 高たんぱく・高脂質でカロリーもやや高めなものが多い です。ただ、メーカーによって内容はバラバラですし、特に基準がある訳でもありません。老化の進み具合も個体差があるので、飼い主がその子にあったフードを選んであげる必要があります。

「サイエンスダイエット(猫)のシニア」ってどうなの?

ヒルズのシニア用フード一覧 メイン材料 たんぱく質(%) 脂質(%)
肥満傾向の高齢猫用 7歳以上 トリ肉 34.2 9.4
避妊・去勢猫用 7歳以上 トウモロコシ 34 10
高齢猫用 7歳以上 チキン 小麦 33.5 18.6
高齢猫用 7歳以上 まぐろ 33.5 21.2
インドアキャット 7歳以上 トリ肉 34 19.4
シニアプラス 11歳以上 トリ肉 33.7 18.6
プロ 健康ガード 腎臓・心臓7歳~ 小麦 31.3 21.4
プロ 健康ガード 便通・毛玉7歳~ 小麦 34 19.9
プロ 健康ガード アクティブシニア7歳から 玄米 35.5 17.1

「肥満傾向」や「避妊・去勢猫用」については脂質を抑えて低カロリーなつくりになっているのが分かります。それ以外はどれも似たような栄養価になっています。それよりも気になるのはメインの食材が穀物であることです。

メインにトリ肉を使っているフードもトウモロコシや小麦といった猫が消化を苦手とし、アレルギーを起こしやすい食材を使用しています。栄養価的には良いと思いますが、当サイトとしては消化能力が落ちてくるシニア猫に推奨できるキャットフードとは言えません。

シニア用のキャットフードは【カロリー】も気にした方がいい?

先のサイエンスダイエットの例を見ても言えますが、「時点で肥満」、「去勢・避妊済み」や、老化が始まっているのかなどによって必要なカロリー量は変わります。獣医から肥満を指摘されていたり、少し体型が気になるようならカロリーを気にした方が良いかもしれません。

ただ、特に体型に問題が無い健康なシニア猫であればカロリーよりもたんぱく質・脂質・ナトリウム量や穀物の割合などを気にしてあげた方が良いです。また、10歳以降になると痩せ型の子の割合が増えるので、カロリーはむしろ高めのものを選んだ方が良いです、

シニア猫・高齢猫って何歳からを言うの?

老化のスピードは個体差があるので一概には言えません。メーカーによっては5歳以上をシニアとするところもありますし、サイエンスダイエットのように7歳以上をシニアとするメーカーもあります。

人と同じように、猫も中年になると肥満体型になる子が増える傾向にあります。そこからさらに歳をとると痩せていく子が増えてきます。そういった体型の変化や、白髪、口腔内の環境など、体に起きる様々な変化を元に飼い主が判断していくしかありません。

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