歯磨きを嫌がる猫に使えるおやつやガム・歯磨き粉と上手なやり方

加奈子
コタロー!
食べたらちゃんと歯磨きなさい!!
小太郎
無理にゃー!
くすぐったいにゃー!
キャットフード博士
あらあら、今日も大変そうですね。
ここでは嫌がる猫の歯磨きに使えるアイテムと、歯磨きを嫌がる子の為の上手なやり方やコツ・歯磨きはいつから始めるべきか?といった猫の歯磨きにかんする情報をまとめました。
猫を飼い始めた方・猫が歯磨きをさせてくれない方は参考にしてみて下さい。

 

歯磨き効果のある「おやつ」や「ガム」・「おもちゃ」

「歯磨き効果がある」として販売しているようなおやつはその効果が怪しいものが多く、本当に効果があるのか検証しているようなものを選ぶと良いでしょう。

メリット デメリット
猫が勝手におやつを食べるだけなので楽
  • 効果は使っている歯(主に奥歯)だけ
  • カロリーが含まれている
  • 穀物が使われているものもある

 


元動画はこちら 

 

例えば、歯磨きガムの代名詞とも言える「グリニーズ」ですが誤飲事故からリニューアルをして柔らかくなってしまい効果は弱くなったように思います。というか、そもそもおやつやガムは「噛むことで歯の表面についた菌膜(歯周病菌)を取る」ものなので猫が噛んでいる歯には効果がありますが、前歯など使っていない歯には効果がありません。

 

一応、グリニーズは「VOHC(Veterinary Oral Health Council)」という米国獣医口腔衛生協議会で歯石の蓄積をコントロールする効果があると認証を受けています。縄状のものや小さな魚の形をした噛むおもちゃもありますが、これらもあくまで使っている歯には効果が期待できますが、使わない歯(犬歯や前歯)には効果がありません。

 


元動画はこちら

こちらではビルバックの「CET猫用ビルバックチュウ」という猫用の歯磨きガムを与えている動画です。こちらはフリーズドライの魚をつかった嗜好性の高いガムで臨床試験で歯石を抑えることが証明されているそうです。ただ、公式サイトを覗いてみたんですが臨床試験の結果やレポートを見ることはできませんでした。

 

主に動物病院で取り扱っているので、もしかしたら取扱いのある病院の獣医なら試験データを持っているかもしれませんね。こういったおやつやガムって手間がかからずに、猫が自分からカミカミしてくれるので楽なんですが、グリニーズもビルバックも最終的に食べられるものなのでカロリーが含まれています。

 

なのでおやつやガムを与えるのであれば、その分ご飯の量を調整しないと太るので注意しましょう。ビルバックに関しては猫の唾液と混ざることでプラークを減らして歯石を抑えてくれるので噛むのに使わない歯にも効果が期待できるそうです。

 

猫の歯磨きに使える「歯磨き粉(ペースト)」や「ジェル」のメリット・デメリット

メリット デメリット
  • 猫が好きな味が付いている
  • 歯磨きのトレーニングにも使える
  • 人工の添加物(着色用や保存料)が使われている
  • 舐めてしまうので口を漱がない(添加物もそのまま)
  • キシリトールなど猫にとって毒になるものが使われているものもある
  •  

     


    元動画はこちら

     

    猫用の歯磨き粉やジェルは猫が好きな味が付いていて、猫が自分からぺろぺろしてくれるので歯磨きのしつけにも使えます。上の動画では電動歯ブラシを使ってしっかりと歯磨きをしていますが、まずは普通の猫用歯ブラシに歯磨き粉をつけてブラシの上に乗った歯磨き粉を舐めるところから慣らしていくと良いでしょう。

     

    やはり動物病院ではビルバック社の歯磨き粉を紹介されることが多く、「CET歯磨きペースト」にはチキン・モルト・バニラミント・シーフードの4つのフレーバーがあります。猫によって味の好みが違うのでいくつか試してみると良いでしょう。ただ、デメリットもあるので最終的には歯ブラシのみで歯磨きできるようになると良いですね。

     

    子猫はいつから歯磨きを始めたらいいの?

    • 離乳食を始めたらガーゼでトレーニング
    • 本格的には生後5ヵ月(永久歯が生えそろったら)

     

    子猫に歯磨きをする場合、上記のタイミングで行えば良いでしょう。ガーゼを指に巻いて歯を軽くこするだけでも菌膜の除去には効果があります。小さい頃から口や歯に触れられることに慣らしておくと歯ブラシへの移行もスムーズに進みます。子猫の内は歯石や歯垢による歯周病はほとんどありません。

     

    なので歯周病予防というよりは、「口腔内トラブルの早期発見」と「歯磨きに慣れる」ことを重点に行うと良いでしょう。子猫は好奇心からなんでも口の中に入れてしまいます。画鋲なんかを噛んでしまい傷が出来て歯周病などになることもあるので、毎日1回はチェックしてあげると良いでしょう。

     

    嫌がる猫に上手に歯磨きをするやり方とコツ

    嫌がる子に歯磨きをする場合、とにかく毎日少しずつ慣れさせていく必要があります。猫は犬と比べるとしつけが難しい動物で、集中力も持って10~15分程度です。しつけに関する詳細は「猫のしつけ」を参考にして下さい。具体的に慣れさせる順番としては次のように進めると良いでしょう。

     

    1. 唇に自由に触れるようにする(唇をめくったり)
    2. 指にガーゼや歯磨きシートを巻いて歯を軽く磨く
    3. 歯ブラシに歯磨き粉をつけて舐めさせる(歯ブラシが美味しいものだと思わせる)
    4. 奥歯の外側から磨いていく
    5. 慣れてきたら口を開けて内側も磨く

     

    文章で書くとたったの4ステップですがかなり大変です。 コツとしては猫が嫌がるようなら中止し、上手に我慢できたらおやつをあげる ことです。袋や洗濯ネットに入れて頭だけを出して強制的に磨くこともできますが、トラウマ化して袋そのものに拒否をするようになります。

     

    冒頭でも書きましたが、猫の集中力が続く時間は短いです。毎日少しずつ(時には進歩しない日が続くこともある)慣れさせていくしかありません。時には手順を一つ前に戻すことが必要な時もあります。ステップアップできなかったからといって猫を怒るのではなく、「また明日頑張ろう」くらいの気持ちで気長に取り組みましょう。

     

    また、どうしても歯磨きをさせてくれないのであれば、歯磨きシートや「指+ガーゼ」だけでも何もしないよりはずっと効果があるので、頑張って口や歯に触らせてくれるくらいまではスキンシップが取れるように頑張ってみて下さい。歯磨きは絶対無理でも、「指+ガーゼ」くらいなら我慢してくれる子はけっこういます。

     

    猫に歯磨きは必要なの?どれくらいの頻度でやればいいの?

     結論から言えば必要 です。よく「ドライフードしかあげないから歯磨きしなくても平気」といった声を聞くこともありますが、野生の猫科動物は皮や筋をかみ切ったりすることで全ての歯を使い、菌膜を取り除いていました。ただ、ドライフードしか食べない子は全ての歯を使うことはありません。

     

    その為、どうして歯に菌膜が発生した状態になってしまいます。菌膜は24時間で歯垢になり、歯垢は2~3日で歯石になります。一度歯石化すると歯ブラシでは除去できない上に、さらに歯垢が付き易くなり歯周病の原因となります。つまり 歯ブラシは1日に1回が理想 ということになります。

     

    完全に歯石化すると歯石の量にもよりますが、全身麻酔をした上で歯石の除去をしなければいけません。また、歯周病が悪化することで抜歯が必要になることもあります。歯が無くなっても小粒のフードに変えれば食べることは可能ですが、手術費用もかかりますし、老猫の場合は麻酔に耐えられないので治療を行えないこともあります。

     

    【猫の口が臭い!】確認したい歯周病の症状

    • 口が臭い(腐敗臭)
    • 歯の色がおかしい
    • 歯に穴が空く
    • 食べるのが遅い
    • よだれの量が多い
    • 歯がグラグラする
    • 歯茎が赤い
    • 歯茎からの出血

     

    猫の口から上記のような症状が確認できる場合、歯周病や虫歯を発症している可能性が高いので一度動物病院で診てもらいましょう。症状が軽い内であれば治療も軽くて済みます。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です