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スコティッシュフォールドを飼う上で必要な金額
ここではスコティッシュフォールドを飼う上で必要になってくる金額について詳しくまとめました。購入代金は含みませんがキャットフード代・健康診断やワクチン代など、詳しくまとめたので参考にして下さい。
スコティッシュフォールド(子猫)を迎えるにあたって発生する費用
- 混合ワクチン:6,000円
- 健康診断費用:5,000円
- 生活必需品:12,000円
- スコティッシュフォールドを迎える上での初期費用合計:23,000円
ワクチンは色々な種類(混合数)があるので種類や病院によって値段が変わりますが、平均的な金額としては5~6,000円程度です。上記以外に購入代金(10~20万円)が入ってきます。これが最低限かかる費用と考えて良いでしょう。生活必需品については「2 生活必需品の準備」をご覧ください。
スコティッシュフォールドの毎月・生涯にかかる費用
- スコティッシュフォールドのオスの平均体重:3.0~6.0㎏
- スコティッシュフォールドのメスの平均体重:2.5~5.0㎏
- スコティッシュフォールドの平均寿命:10~13歳
ここではスコティッシュフォールドの体重を4.5㎏、12歳まで生きたとしてキャットフード代やその他費用についてまとめました。因みに、食費はコストパフォーマンスが高いドライフードのみ(おやつ・ウェットフードはなし)で考えています。
内容 | 費用 | 備考 | |
---|---|---|---|
生活費 | 食費 | 4,020円 | モグニャンを定期で2袋ずつ購入時の月額 |
猫砂 | 500円 | 毎月 | |
爪とぎ | 1,000円 | 毎月 | |
その他消耗品 | 5,000円 | 毎月 | |
医療費 | 混合ワクチン | 6,000円 | 年1回 |
ノミダニ予防薬 | 10,000円 | やらない人もいるがとりあえず | |
健康診断費用 | 5,000円 | 年1回 | |
合計 | 31,520円 |
食費の算出方法はモグニャンの定期(2袋)購入価格3,366円(1.5㎏)をメーカー推奨の60gであげると1日辺りが134円になるので134円×30日=4,020円/月としました。無添加・ヒューマングレードの材料を使っているので市販のキャットフードと比べると高いんですが、消化・吸収に優れているので健康維持におすすめです。
※食費に関しては市販の安いキャットフードで安く済ませることもできますが、穀物主体のフードが多く食物アレルギーや消化不良で吐き戻すなどの症状が出ることもあります。また肉や魚が多いと思っていても実際には羽やウロコ・足など消化に悪い部分を乾燥粉末して使っている場合もあり、消化面で不安が残ります。
- 1年にかかる費用:(生活費×12)+医療費=147,240円
- 生涯にかかる費用(11歳として):147,240円×12=1,766,880円
- 餌を月1,000円とした場合の1年間の費用:111,000円
- 餌を月1,000円として生涯かかる費用:1,221,000円
上記に加えて、何か病気になった際には医療費が別途必要になってきます。スコティッシュフォールドは純血種の中でも特に病気が多いので医療費は多めに見ておいた方が良いでしょう。体の大きさは雑種とそれほど変わらないので餌代はフードの値段によって調整が可能です。
生活必需品の準備
- キャットフード(1,000~4,000円/月)
- トイレ(2,000円)+猫砂(500円)
- 爪切り(500円)
- 爪とぎ(1,000円)
- キャリーケース(3,000円)
- 寝床(3,000円)
- キャットツリー(7,000円)
キャットフードについてはピンキリで、必ずしも値段が高ければ良いフードという訳ではないので「目的別キャットフードランキング」を元にあなたとスコティッシュフォールドにあったフードを探してみて下さい。その他のアイテムもモノによって値段は上下しますが、だいたい上記くらいの価格です。
一般的に子猫を迎える際に必要となるものは上記くらいです。スコティッシュフォールドに関しては運動量が少ない種類なのでキャットツリーが1台あれば十分です。遺伝的に関節疾患が多いのであまり高さがないものでも構いません。
キャリーケースや寝床・キャットツリーはすぐに必要となる訳ではありませんが、ゆくゆくは必要となるものなので速いタイミングで用意しておいた方が良いでしょう。特にキャリーケースは病気になってから家に残して買いに行くのは心配です。早めの用意が良いでしょう。
スコティッシュフォールドの子猫の育て方
スコティッシュフォールドの子猫は特別気を付けなければいけないといった内容はありません。普通の子猫と同じことに気を付ければ十分なので「子猫の育て方・飼い方」を参考にしてみて下さい。スコティッシュフォールドは好奇心旺盛で動くものや遊びが大好きです。
スコティッシュフォールドは色々なサイトで「一人暮らしでも飼いやすい」・「お留守番が上手」と紹介されていることもあり、一人暮らしの社会人の方が飼うケースも多いようです。ただ、子猫の内は特に好奇心旺盛です。
家電のコードや口に入るサイズの異物(画鋲やペンのキャップなど)は感電や誤飲の原因にもなるので、部屋は常に整理停頓をし細かいものは引き出しの中にしまっておきましょう。
スコティッシュフォールドの性格と飼い方・しつけの方法
- 優しく温厚
- 甘えん坊
- マイペース(おっとりした性格)
- 人懐こい(人見知りが少ない)
- 遊んでもらうのは好きだが激しい運動をしたがらない
- 大人になっても遊びたがる
- 鳴き声は小さい方
スコティッシュフォールドは初めて猫を飼う人でも飼いやすい種類です。鳴き声も小さい子が多いので隣の住人に鳴き声を気にすることも少ないです。また、運動量も比較的少ない方なのでキャットツリーを使った上下運動による振動で下の住人からクレームを言われることも少ないでしょう。
基本的には甘えん坊で遊んでもらうことが好きな子が多いですが、激しい運動を苦手とするので遊びがエスカレートしてくると急に熱が冷めてしまうこともあります。お留守番をさせる時には部屋をキレイに片づけておくか、ゲージの購入も検討しましょう。また、特に夏場は部屋の温度が上がりすぎないように温度管理を徹底しましょう。
- 叩いてやめるのではなく大きな音や声でやめさせる
- 怒る言葉を決めておく
- 目を見ながら怒る
- 現行犯でしつける
スコティッシュフォールドは陽気な性格を持つ反面で、繊細な面を持っています。怒鳴ったりイライラした態度で接するとストレスをため込んでしまうことにつながるので怒る時は抱きかかえて目線を合わせながら低い声で「コラ!」や「ダメ!」と大きめの声でしかります。
この時、時間が経つとなんで怒られているのか分からなくなってしまうので、怒る時は必ず現行犯でしつけるようにしてください。また、家族で話しあって、「これはダメ、これはOK」などスコがはっきりと可否を分かるようにしてあげるのもしつけのコツです。
基本的にスコティッシュフォールドだからと言って特別なしつけ方法が必要な訳ではありません。しつけについて詳しくは「仔猫のしつけ方」を参考
マンションでの飼い方
比較的鳴き声が小さいスコティッシュフォールドですが、もし発情期になってあまりに鳴き声が気になるようなら去勢・避妊手術を検討して下さい。鳴き声に限らず、全ての猫・行為に対して有効な訳ではありませんがスプレー行為などの問題行動が減ります。
問題行動の回避以外にも特定の病気を予防することにもつながるので詳しくは「猫の避妊・去勢手術の費用やメリット・デメリット」を参考に検討してみて下さい。運動量が少ない種類なのでワンルームマンションでもキャットツリーが1台あれば十分に一緒に暮らせます。
日中で人がいる間は問題ありませんが、マンションだと窓が少なく開けておけるような小窓も少ない物件が多いです。特に夏場は熱がこもり易いので温度管理は徹底(28℃前後)してあげましょう。
スコティッシュフォールドのお手入れの仕方・シャンプーの頻度
スコティッシュフォールドの耳は折れ具合によっては蒸れ易く汚れが溜まり易いので定期的なケアが必要です。3日に1回はチェックをしてあげて1週間に1回はお手入れをしてあげたいところです。市販の洗浄液などをコットンにしみ込ませて、耳の内側を拭き取ってあげましょう。
耳の中までは難しいので獣医やトリマーに頼むか、しっかりとした方法やポイントを獣医やトリマーに直接教えて貰い、目と手で学んでからやる方が良いです。耳に触られるのを嫌がるようなら無理に続けず、また翌日に続きを行うようにしましょう。
ブラッシングによる抜け毛のケアは「短毛なら1日1回(換毛期は朝晩2回)」、「長毛は朝晩2回」行うようにしましょう。ブラッシングはグルーミング(体を舐める)によって体内に取り込んだ毛が固まり、吐き出せない・うんちとしても出せないで消化器官で詰まってしまう病気を防ぐ大切なケアです。
シャンプーについては基本的には必要ありません。猫はキレイ好きでグルーミングによって汚れとニオイを防いでいます。どうしても汚れやニオイが気になる時にすれば十分です。その際はあまり頻繁にせず、多くても月に1回程度にとどめておきましょう。(過剰なシャンプーは皮膚トラブルの原因になります)
スコティッシュフォールドは多頭飼いできる?
スコティッシュフォールドは協調性があり、陽気な性格の子が多いので多頭飼いも問題なくこなせるケースが多いです。 うまくいくおすすめの条件 としては「子猫同士」や「シニア(7歳以上)と子猫」・「異性」・長毛種」などが挙げられます。
ただ、必ずしも上記に該当しないからといって上手く行かない訳でもありませんが、それぞれが多頭飼いの経験がない成猫同士だと少し問題となるかもしれません。この場合は実際に迎えてみて相性を見るしかありません。
スコティッシュフォールド自体は多頭飼いに向いた種類です。他にはアメショーなども向いているので迎え入れる際には協調性のある種類を選ぶと良いでしょう。
スコティッシュフォールドを飼う上での注意点
ここからはスコティッシュフォールドを飼う上で注意して欲しい内容をまとめました。特に病気に関する内容が多くなっているので参考にしてみて下さい。
セールになっている子を安易に購入しない
スコティッシュフォールドの特徴でもある「耳折れ」は耳の軟骨が十分に成長しない遺伝疾患によるものです。「耳折れ同士での交配」は生まれてくる子猫も「耳折れ」の可能性が高くなる半面、深刻な遺伝疾患や奇形を発生させる為、真っ当なブリーダーであれば行いません。
但し、「売れれば良い」という意識の低いブリーダーも中には居て、「耳折れ同士の交配」によって生まれた「耳折れ」の子をペットショップや直接問い合わせてきた人に販売するブリーダーがいます。ペットショップでセールになっている場合、必ず理由があります。
ご自身で納得のいく説明を受けられない場合はその子をあきらめてお店を変えることをおすすめします。逆に上記を理解した上で迎え入れるのであれば医療費や短命の可能性も考慮し、飼育放棄などが起きないよう覚悟の上迎えるようにして下さい。
手足が短い子は購入しない
スコティッシュフォールドの「耳折れ」とマンチカンの「短足」は先にあげた深刻な遺伝疾患や奇形を発生させる交配として「禁忌」とされています。ですが、「売れれば良い」という考えのブリーダーが後を絶たず「スコマンチ」なんて名前で売っているブリーダーやペットショップがあります。
もちろん、全ての子がリスクを抱えているとは言い切れませんが、高確率で先天的な遺伝疾患や内臓疾患を抱えているケースが多いです。特に内臓疾患については外見だけでは獣医ですら判断ができません。「耳折れ+短足」の子は見た目の可愛さの反面でかなりの健康リスクを抱えていると思って良いでしょう。
関節疾患への注意
特に耳折れのスコティッシュフォールドに多いとされていますが、「骨瘤(コツリュウ)」と呼ばれる関節にできるコブが原因で痛みを伴う病気や、手足の関節部分に負担がかかり摩耗することで炎症を起こすケースが多いです。
猫はあまり足を引きずるなどの症状を見せることがありません(我慢強いので)が、痛みを抱えているケースが多いです。骨瘤に関しては耳折れによる遺伝疾患の為、予防はできませんが早期発見することで薬によって痛みを軽減してあげることができます。
普段から行動をよく観察しておき、高い所へのジャンプを経由する時に中間地点を経由する・高い所から飛び降りるのをためらう・スコ座りをするなど、「あれ?」と思うような行動を見かけたら早めに受診するようにしましょう。
腎結石・尿管結石
スコティッシュフォールドは腎結石と尿管結成を好発し易いことが分かっています。肥満や水分不足を防ぐのは最低限のこと、「pH調整されたフード」や「クランベリーなど利尿作用のある食材を使ったフード」を選んであげることで、尿酸値の偏りを減らし結石化を防いであげましょう。
これからスコを迎える方は参考にしてみて下さいね。