猫にお散歩は必要?猫の散歩のしつけ方とメリット・デメリット

加奈子
博士、猫も犬みたいにお散歩って必要なんですか?
なんか小太郎が窓から外を恨めしそうに眺めていて、外に行きたいのかなぁ?って思うことが多くて…。
キャットフード博士
生まれてからずっと室内飼いの猫に散歩は必要ありませんよ。
少し猫のお散歩のしつけ方とメリット・デメリットについてご説明しますね。
小太郎
僕たちに散歩をしつけるのはかなり大変だにゃ。
元々野良の場合は脱走癖がある子が多いけど、子猫の頃から室内飼いなら外に出す必要はないにゃ。

 

猫を散歩の時についてくるようにしつけられる?

個体差もありますが、自発的に外に出ようとしない子(外が怖い子)を外に連れ出すのは難しいかもしれません。捨て猫や元野良の子は外の世界を知っているので外の世界の魅力を知っていて、外の世界への興味が強い子が多いです。

 

純血種などで外に一度も出たことが無い子の場合、外の世界に対する恐怖心が強く無理に連れ出そうものならストレスにもなります。最初の内はあなたが抱っこして近所を回るなど、少しずつ外の世界に慣れさせていく方法もあります。ただ、このような方法で少しずつであってもダメな子はダメです。

 

  • 家の中で名前を呼んで自分のところにきたらご褒美をあげる
  • 外で上記の練習

 

これを繰り返すとある程度のしつけは期待ができますが、猫はパニックに陥り易い他、急に自転車や車が飛び出してくるこも考えられます。散歩に連れていくのであればリードとハーネスは必須と考えた方が良いでしょう。

 

ちなみに、猫は犬よりしつけが難しい動物です。しつけに関しては「1 猫・子猫をしつける基本」を参考に、根気強く継続していくしかありません。但し、この方法で散歩ができるようなったとしても、自由にさせる訳ではないのでストレス解消効果があるかは怪しいところです。

 

猫の散歩をする場合、リードは首輪・ハーネスどっちにつなぐのが良いか?

猫の散歩をする際はリードとハーネスが必須です。リードを首輪につなぐと脱げ易く、リードをグイグイと引っ張ることで首が圧迫され気管虚脱という呼吸がしにくくなる病気になり易くなります。できるだけハーネスタイプのものを選びましょう。

 

幅が広いものを選べば、広い範囲で圧力を受けるので食い込むようなこともなく、 暴れても脱げにくいので逃走の予防にも向いています。 どちらのタイプを選んでも、最初の内は慣れずに動かなくなってしまう子もいます。

 

まずは家の中で装着した状態で遊ばせることで、ハーネスに慣れさせることができます。また、その際はけっこう激しく遊ばせまじょう。その際どういった状況で外れるかチェックしておきましょう。(体をくねらせると外れる・強引に力で脱ぎ捨てるなど)

 

猫のハーネスを選ぶ時のポイント

ハーネスを選ぶ際は「ヒモタイプ」ではなく、体に密着する部分が多い「布タイプ?幅広タイプ?」を選びましょう。猫は外で突然走り出したりすることもあります。その際、「ヒモタイプ」だと食い込む為、狭い範囲に圧力がかかります。

 

家猫に散歩(外に出す)は必要?外に出すメリット・デメリット

ここからは、家猫を散歩に連れ出すことのメリット・デメリットについてまとめました。「猫の散歩の必要性」については運動量の観点からは不要(室内で充分)です。外に出ることで単調な生活の中に刺激が入るので痴呆の予防には効果があると言えるかもしれません。

 

また、ストレス解消になると言われていますが、猫が話せる訳ではないし個体差もあるので実際のところは分かりません。ただ、メリットに対してデメリットがあまりに多く、わざわざ散歩させる必要は無いと言えます。

 

メリット

猫を散歩に連れ出すメリットとしては「ストレス軽減」と「痴呆予防」しかありません。但しこれに関しても「捨て猫を拾ってもともと外の世界を知っている」場合や、「外の世界に関心が高い猫」に限った話しです。猫は生まれてから外に出たことが無い子だと、例え外に出れる状況でも自分から外に出ることはありません。

 

デメリット

メリットが少ない割にはデメリットはかなりあります。例えば「外に出るのが習慣化する」ようになります。一度外の世界を知ってしまい、外の世界への関心が高まると定期的に外に出たがるようになります。しかも犬とは違い、毎日決まった時間に散歩をするだけでは満足しません。

 

自由気ままな猫の性格もあって、夜でも昼でも自分が外に出たくなった時に「ニャー!ニャー!」と窓際で外にでたいと鳴くようになります。一軒家であれば飼い主が我慢すれば良いですが、マンションなどの場合は騒音としてトラブルになることもあるので注意しましょう。

 

脱走癖がつく

個体差もありますが、一度外の世界を知ってしまった子は外への関心が強くなるので脱走壁が付きます。あなたが出かける際に一緒に外に飛び出そうとしたり、ベランダに出て虫を追いかけて誤って落下することもあります。

 

また、夏場は網戸にしている家も多いと思いますが網戸を破って脱走することも少なくありません。網戸に関しては100均などで簡易的な柵を作って対策している方が多いようです。

 

突然暴れ出すことがある

猫は犬と違いパニックになり易いです。ちょっとしたきっかけで大暴れし、首輪やハーネスが外れて逃走し迷子になることもあります。例えば今まで視界に入っていなかったのに他の猫が突然視界に入ってきただけでもパニックになります。

 

満足するか(ストレス軽減)は微妙

猫は犬のようにアスファルトの上を歩くだけで満足するかは微妙なところです。放し飼いの猫は人の家の庭や雑草の中を自由きままに歩きます。この方法であれば確かにストレス解消になるかもしれませんが、首輪やハーネスを付けて行動を制限した散歩で果たしてどの程度のストレス解消効果があるのかは微妙なところです。

 

かといって首輪やハーネスなしで散歩に行かせるのはケンカや交通事故・望まない妊娠などのリスクが高く到底おすすめできる方法ではありません。

 

ノミやダニ・感染症

外に出ることでノミやダニの被害にあったり、吸血害虫を介したウィルス感染・ハトの糞からクリプトコッカス症など、外に出ることでこれらのリスクは大きく上がります。人がノミやダニを持ち帰るケースもありますが、猫が散歩をして被害い合うことの方が圧倒的に多いです。

 

ノミやダニに関しては駆除薬や予防薬がありますが、これらの使用で死亡例があることも忘れてはいけません。ノミやダニを寄せ付けないということはそれだけ強い薬であるということです。

 

人獣共通感染症のリスク
ダニはさまざまな動物に寄生します。ネズミやアライグマから吸血したダニは人や猫に感染する病気を持っていることもあります。例えば重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は年々感染範囲や件数が増えていて2014~2016年の調査では、届出があった178名の報告のうち35名が死亡しており、致命率が約20%と言われる恐ろしい病気です。

 

人にケガをさせる可能性

犬と違い猫は自由きままです。普段は大人しい子でも万が一小さい子が寄ってきてたまたま気に入らなかった場合、ひっかいたり噛んでしまうこともあります。猫がいきなり噛むことは珍しく、まずは前足でのジャブなど、けん制から入るのでどうしても散歩させる場合は最低でも爪切りをしておきましょう。

 

最後に

猫が窓からボーっと外を眺めているのを見ると「退屈なのかなぁ」と不安になることもあると思いますが、猫は本来、広い縄張りを必要としません。その為、今まで室内飼いで育ててきたのであればわざわざリスクを抱えて散歩に連れ出す必要はありませんよ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です